自転車ブームは去ってしまったのか?機材の高騰で初心者の参入が厳しい時代に

日記・コラム記事

私の周りにロードバイクを乗り続けている人はいません。1~2年は乗っていたとしても、徐々に回数が少なくなっていき、必ず辞めていく。親友も、友達も、知人も、会社の人も、「スポーツ自転車を趣味」として確立している人は私以外いないという状況です。

治療の関係で、ロードバイクに乗れない期間がありまして、一ヶ月前に復帰したのは新しい記憶ですが、その時にこのように感じました。

「えっ・・・、自転車ブームが終わっている・・・」

今回は辞める人はどんどん出てくるのに、始める人がいないというお話です。

サラピエ
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確実にあった「自転車ブーム」という波

弱虫ペダルは、2008年から週刊少年チャンピオンにて連載されている大人気漫画。

累計発行部数は3000万部を突破し、ロードバイクの認知度を一般世間に拡げました。アニメ化に伴い女性のファンも増え、老若男女問わず「弱虫ペダルを見てロードバイクを始めた」という人をよくSNSで見かけました。

テレビでも自転車を題材とした番組が増え、毎週放送だけでなく、しまなみ海道淡島1周琵琶湖1周などをサイクリングする特番も定期的に放送されていました。

2019年頃からは、コロナ渦の三密を避けるために、自転車で通勤・通学する人が増え、街中でも自転車人口の増加を感じたぐらいです。

社会情勢に阻まれた自転車人気

さて、自転車界隈にとって喜ばしい状況が続き、「マイナー趣味から脱却できるか?」と思ったのも束の間、その願いが叶う事はありませんでした。

コロナ渦の影響で世界的に自転車人気が高まり、その結果、ショップへの発注が爆発的に増加。

ただ、メーカー側がそこまでの需要に応える生産体制を確立できていなかったため、納期が半年~1年先という状況に陥りました。さらには世界情勢に伴う円安の進行で、価格が高騰。

従来モデルより大幅な値上げがされて、納期がいつになるか分からない」という購入者にとっては異常な事態が発生。購入を控える人が続出したのは想像に難くありません。

メーカーが増産体制を確立し、日本の代理店を通じ全国のショップに納品される頃にはすっかり自転車人気は冷めていました。「欲しい!」と思ってから数か月も待たされた日にゃ~、100年の恋も冷めるってもんですわね~。

実際にお世話になっている自転車屋には、事前連絡もなく急にロードバイク・クロスバイクが納品され、予定外の在庫を抱え悩んでいました。

新車なのに半額に近い割引セールを行わなければ売れないってんだからビックリよね~。

「高い」と思われているロードバイクが「高いまま」の状況に

コロナ渦前の価値観として、初心者が最初の1台を購入しようとした場合、「アルミフレームのロードでコンポーネントは105」という条件で、13万円前後が相場だったと思います。それにライト、サイコン、鍵、ペダル、スタンド、サイクルグローブ、サイクルパンツなどの付属品でプラス3万円は覚悟しなければなりませんでした。

ハマるかどうかも分からない趣味に、いきなり15万円オーバーはなかなか難しい判断ですよね?だから「とりあえず10万円で購入できるモデル」を基準した人も多いはず。

現状、上記の価格で昔と同じ性能のロードバイクを買えるかというと、答えはNO。一度値上げした物はなかなか下がらないのが社会の道理。便乗値上げも含めてね・・・。

ロードバイクにおいても、10万円で購入できるモデルはコストカットをされ性能は下がっています。逆を言うとある水準以上の性能の自転車を購入しようと思えば、10万円では足りず、15~20万円を捻出しなければならない時代になりました。

以前、日本自転車普及協会の理事を務める栗村修氏が発言していた言葉が妙に頭に残ってるんです。

今の日本において、趣味なんて自由に選べる。10万円も出せばトッププロと同じ物を使える趣味なんて沢山存在する。ロードバイクがどんどん高騰化していくのは自転車の普及という点では良くない。

細かいニュアンスは違うかもしれませんが、「機材の高騰が初心者やビギナーの参入を阻んでいる」という趣旨の発言だったと記憶しています。

もう、本当に仰る通りで、物が高くて良い事なんて1つもない!

ブログの執筆時には、日銀が金利を0.25%に引き上げ、円高ドル安が一気に進みました。政府が何をやっても焼け石に水で160円を保っていたのが、148円なんて嘘のような上昇具合。

賃金の上昇が日本全体に浸透していない日本にとって、庶民として円高のほうがメリットを感じやすいのではないかと個人的には感じます。円安でオーバーツーリズムになってるのも正直、勘弁して欲しい。

ロードバイクを始める人が増えるためにも、自転車の価格が下がることを願うばかりです。

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