浜名湖は静岡県西部に位置する美しい湖で、多くの観光客が訪れる人気の観光地です。
透明感のある水質は淡水と海水が混じり合う汽水湖(きすいこ)で、プランクトンや酸素などの栄養素が豊富なため水産業が盛ん。うなぎの養殖は全国的にも有名かと思います。
また、サイクリストにもその名は知られており、浜名湖の周囲を1周するコース(通称:ハマイチ)は、自然の美しさを満喫しながら、観光名所やグルメスポットを巡ることができます。
今回は、舘山寺をスタート地点として浜名湖を反時計回りに一周するサイクリングコースをご紹介します。
ぐるっと浜名湖一周(ハマイチ):サイクリングの概要
全長約65kmのコースで、ほぼ平坦なので初心者から上級者まで楽しめるルートだと思います。ところどころでショートカットができるので、体力に合わせた走り方が可能。政令指定都市の浜松に隣接するので、公共の交通網も発達していて輪行や車載にもうってつけです。
目安となる所要時間は、観光・グルメ・休憩をたっぷりとっても、ロードバイクで走り慣れた方だと3~5時間でスタート地点に戻ってこられるかと思います。初心者やクロスバイクの方であっても5~7時間ほどで走りきれるでしょう。
湖畔を巡る浜名湖 自転車の旅 ゆーりん
湖畔沿いにサイクリングコースが設定されているので、迷う事はありません。
県道310号線や国道301号線といった300番台の道に沿って走るようになりますが、湖東と湖北は交通量が少ないので走りやすく、湖西と湖南は市街地に接しているため交通量が多く注意が必要でした。
浜名湖周辺の観光スポット
- 舘山寺:歴史ある温泉地で、湖の眺めが素晴らしい観光名所です。ゴール後には、再び温泉に浸かって疲れを癒すこともできます。「しず花のいちごの雫」があるのもこのエリア。
- 浜名湖ガーデンパーク:美しい庭園とアート作品が点在する広大な公園です。四季折々の花が咲き誇るフラワーガーデンや、湖畔の風景を楽しみながら散策することができます。また、パーク内のカフェでは地元の特産品を使ったスイーツも味わえます。
- 浜名湖パルパル:アトラクションやショーが充実しており、一日中楽しむことができます。夏季にはプールエリアもオープンし、涼しいひとときを過ごすことができます。
- 弁天島海浜公園:弁天島は、赤い鳥居が湖に浮かぶ絶景スポット。ここでは、写真撮影を楽しんだり、海風を感じながらのんびり過ごすことができます。
浜名湖周辺のグルメスポット
- 浜名湖うなぎ:浜名湖はうなぎの名産地です。サイクリングの途中でぜひ味わいたい一品。湖畔にある多くのうなぎ専門店では、地元の新鮮なうなぎを使用した料理が楽しめます。
- 湖西のグルメ:都市部を走る湖西市には、多くのグルメやカフェが存在します。夏場だと、地元の果物を使ったかき氷が楽しめるお店もあったりしますのでひと休みしましょう。
- 舞阪の海鮮丼:舞阪漁港は、新鮮な海の幸が手に入る場所。ここでは、新鮮な魚介類をたっぷり使った海鮮丼がや軽食が人気です。サイクリングの後半に立ち寄って、美味しいグルメを楽しんでください。
浜名湖を反時計回りに走ってみて
ゆーりん 舘山寺ターミナル
舘山寺温泉観光協会内にあるレンタサイクルターミナル。
サイクリストの中継基地として、休憩場所が24時間開放されています。トイレや自動販売機のほかコインロッカーなども完備。
自家用車の駐車場もあり、ロングライド後に温泉に入ることもできるので、スタート&ゴール地点に最適でした。
いちご大福「いちごの雫」が人気の和菓子処しず花
舘山寺はゆるきゃん△で登場した和菓子屋「しず花」があるエリア。いちご大福が人気で、朝9時オープンなのに、朝5時から整理券が配られるぐらい。
「しまなみ海道=はっさく大福、浜名湖1周=いちご大福」と東西に二分する大福決戦!
私が訪問したときは250円、残念ながら値上げして300円となりましたが、一度は食べておくグルメです。
あっ、気を付けて欲しいのが、冬限定ということ。私は夏に訪問して絶望したことがありました(´;ω;`)
関連記事:舘山寺エリアの名店「しず花」の「いちごの雫」|浜名湖グルメで外せない和菓子
HAMANAKO ENGINE(ハマナコエンジン)
カフェ、お土産屋、レンタサイクルがある複合施設。自転車の貸し出しがあるとフラッと立ち寄った場合でもサイクリングが楽しめるので便利。
館山展望台、ロープウェイ、浜名湖オルゴールミュージアムなど浜名湖屈指の観光エリアでもあるので普通の旅行ならば、時間をかけてノンビリ巡りたい場所でした。
379号線(浜名湖周遊自転車道)
舘山寺から県道320号に沿って北上していきます。
途中にはまZOO(浜松市動物園)やはままつフラワーパークがあり、スタートから観光のクライマックス!
誘惑を振り切って走り抜けましたが、ハマイチにかかる時間は短いので「立ち寄っても良かったなぁ」と思うのが正直なところ。
みをつくし橋
北東部分にある天竜浜名湖鉄道に近づいていくと、歩行者と自転車の専用アーチ橋が現れます。合併前の旧細江町の町章が今も付けられたままになっている橋だとか。
万葉集の時代からある「みをつくし」という言葉なんですが、漢字だと「澪標」と書くそうです。川の水底に杭を打った航路標識を指しているようで、昔の交通の主要路だった名残りなんですね~。
ハマイチを意識しすぎて、橋の近くにハンバーグで有名な「さわやか 細江本店」があることに気がつかず・・・。うわぁ~、あとから気が付いてショック。
ゆるキャン△のロケ地『うなぎ さくめ』
今回の遠征で一番の目的地に到着。佐久米駅に近くにある創業50年、うなぎ料理の老舗です。
近年ではアニメの聖地巡礼スポットとして有名ですが、味を侮るなかれ。職人の技が光る大変に美味しいうな重でした。今回は奮発して4,100円の大を注文。
お財布は軽くなったけど、お口とお腹は大満足♪
関連記事:ゆるキャン△のロケ地『さくめ』で味わう絶品うなぎ料理
『うなぎの千草』でうな重!もしらす丼も!
さきほど食事を済ませたばかりなんですが、実は朝から何も食べてなくて腹4分状態。
「せっかく浜名湖まで遠征に来ているんだから」と理由で、違う店舗のうな重を賞味しようとフラッと立ち寄ったお店がうなぎの千草。
浜名湖が一望できる窓側に案内されて食べたうな重ミニとしらす丼が美味しかったぁ!
うな重大×うな重ミニ×しらす丼と食べすぎちゃった・・・。正直、ハマイチぐらいだとカロリー過多になってるでしょうが、旅行で細かいこと考えるのはナンセンスですよねっ!
腹に猛獣を飼っていてすいませんねぇ。
関連記事:浜名湖の美味しさを一度に堪能!うなぎの千草のうな重としらす丼
ゴリラ像
昼食をすましたあと、リゾートホテルのエリアに迷い込んだときに見つけたゴリラ像。
なぜ、こんなとこにゴリラが?
ゴリラ関連の話題になる度に言っていますが・・・。ゴリラの学名(属名+種小名+亜種小名)は、「ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ」です。
世界初の「手話ができるゴリラ」は有名で、コミュニケーション能力の高さと感情の豊かさにはビックリしたものです。それを称えてのゴリラ像なんですね、きっと。
完全に自転車専用のサイクリングコース。車が来ないって素晴らしい!若干、迷子になってコースから外れた気もしなくもないですが、結果オーライ。
ここまで近くの水辺を走ることは、他のサイクリングコースでもなかなかできないので感動。
浜名湖レイクサイドウェイの新瀬戸橋
新瀬戸橋は2007年3月までは有料道路の浜名湖レイクサイドウェイの一部だったそうです。そのため自動車専用の造りで、ロードバイクは通れません。歩行者や自転車は奥に見える水色の橋を渡ります。
浜名湖周辺はうなぎ屋が多いわけですが、河のほとりにも店があり、かなりの頻度で見かけましたね。
新居関跡【国指定特別史跡】
1869年、関所廃止令により全国の関所は取り壊されることになりましたが、新居関跡は日本で唯一現存する関所であり、国指定特別史跡に指定されています。
併設する史料館では、関所や街道ゆかりの資料が展示され、季節により色々なイベントが開催されます。
現存12天守(国宝5城・重要文化財7城)も凄いと思いましたが、日本でたった一ヵ所しか残ってないこの関所も凄い!
ハマイチに訪れた時期は夏で、当日は晴れと曇りを繰り返しますが、一貫して湿度と気温が高かったのを覚えています。
水分や塩分を途中で補給はしていたし、アームカバーとレッグカバーを着用していたのですが、どうやら熱中症になりかけていた様子。35℃を超える炎天下でのサイクリングは危険ですので、みなさんもお気をつけて。
弁天島海浜公園
湖西市を抜け、再度、浜松市に戻ってきました。湖に浮かぶ赤い鳥居が印象的。奥に見える大きな橋は、東京~大阪間750kmを結ぶ国道1号線。
そのうちの520kmを24時間で走破する「キャノンボール」という概念がロードバイク界隈にはありましてね・・・。単純計算で平均速度22km/h以上は必須。「いかに速く走るか?いかに休憩や睡眠を削るか?」というエクストリームな挑戦を好む方々がいるんです。
そんなキャノンボーラー達が、ここを走っていったと思うと胸熱。私自身、挑戦することはないでしょうが、憧れはありますね~。
南エリアにある渚園キャンプ場と浜名湖ガーデンパークを通り過ぎれば、舘山寺まで戻ってきました。
自転車専用のコースがあるとホッとする。
あとは温泉に浸かって、汗と1日の疲れを取りましょう。
浜名湖1周:65kmのサイクリングを終えて
浜名湖一周のサイクリングコースでは、湖岸の風景が絶え間なく続き、心地よい風を感じながら走ることができました。また、途中には休憩に最適な観光地やグルメスポットも多く、景色を楽しみながらのんびりと過ごすことができます。
西と南の一部ルートは交通量が多いので事故には気をつけなければなりませんが、もし、近場に住んでいればホームコースに設定したいぐらい快適でした。
ぜひ、次の休日にはハマイチに挑戦してみてください。
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