ティアグラ4700が語られるときに必ず「独立したコンポーネント」「孤立したコンポーネント」などと比喩されます。その理由にはシマノが旧10速のティアグラや11速の105以上との互換性を排除した事が大きな理由です。
多くのサイトのレビューやインプレを見ても、多くは「互換性なし」と評し、注意喚起をするばかり。発売元のシマノがそのように企画設計し、発表しているので致し方ない状況ではあるのですが、実は裏技があるって知っていました?
まず、結論から申し上げると下記の点にだけ気を付けてください。これを守れば余ったパーツ類でミックスコンポができますよ~。
この方法を使えば、コンポーネント全てを購入する必要はありませんから、カスタマイズの出費は最低限で済むかもしれません。
Tiagraのクランク(FC-4700)はギア形状がMTB専用
ティアグラ4700がロードバイクのコンポの中で孤立している最大の理由がこれ。
「HG-Xチェーンに最適なギア形状」
一見なんの変哲もない一文に読めますが、要するに「ロードバイクのコンポだけど、ギアの形状はMTBの規格に合わせました」という意味になります。
いや、そりゃ孤立しますがなって感じですよね~。諸悪の根源といっても過言ではありません。
上記の理由からFC-4700をインストールしたい場合は、同時にMTBコンポで採用される「HG-Xチェーン」を使わなければなりません。
ティアグラのワードが消え、デオーレという表記が・・・。完全にMTBのパーツですね。
なぜシマノがこのような事をしたかはわかりませんが、おそらくパーツの売上や管理に関して「集中と選択」を行った結果だと思います。
ロードバイクの駆動系に旧10速のパーツを使う
以上の致命的な理由から、ティアグラは独立したコンポと認知されています。私のようにわざわざ購入する人間は稀でしょう。だからこそアドバイスしたい!
「ミックスコンポでカスタマイズしたい場合、駆動系に関してはティアグラ4700系にアップグレードする必要はありません。」と!
サードバイクは余ったアルテグラ 6700系(クランク、チェーン)とティアグラ4600系(スプロケ)をそのまま流用しています。
【旧10速のクランク・チェーン・スプロケット】
- ティアグラ 4600系
- 105 5700系
- アルテグラ 6700系
- デュラーエース 7900系
上記パーツ類をお持ちなら、処分せずに使ってみませんか?
6700系のクランクに関しては、流石に新品販売はありません。しかしながら、市場価格はかなり安いので、程度の良い中古を探しても良いレベル
ちなみにクランクの重量比較すると、アルテグラ790g:ティアグラ903gです。
【互換性はないが】FD-4700と旧10速のクランクは動く
見た目がカッコイイという理由からFC-6700(10速アルテグラ)を使っていますが、FD-4700との組み合わせは完全に互換から外れています。
さて、ここで疑問に思うのが、統一したパーツを使わなくて「変速がちゃんと行えるか?」という点ですが、全く問題ありません。
変速にもたつくこともなく、ちゃんと動いてくれます。シビアに調整したわけではありませんが、チェーン落ちは1度も発生していません。
このへんは11速や12速と比べ、調整の幅に余裕があるからと解釈しています。
【互換性あり】旧10速のスプロケ ⇔ RD-4700(リアディレイラー)
上記写真の構造をシマノの互換リストで確認してみましょう。
RD-4700とCS-4600の組み合わせは公式に認められています。旧10速のアルテグラ(CS-6700)や旧10速の105(CS-5700)、新10速のCS-HG500も同様に動作保証。
なので旧10速のスプロケとRD-4700の組み合わせは全く問題ありません。
【互換性あり】HG-Xチェーン ⇔ 旧10速のスプロケット
むしろここで意外だったのは、MTB規格のHG-Xチェーン(CN-HG54など)と旧10速のスプロケットの互換性があること。
チェーンの内径の形状とスプロケのギアの形状が「噛み合う」ってことになります。
【互換性はないが】RD-4700と旧10速のチェーンは動く
RD-4700とHG-Xチェーンは旧10速のスプロケと互換性があるのですが、私のバイクの組み合わせであるRD-4700と10速アルテグラのチェーン(CN-6701)の互換性はありません。
おそらく、リアディレイラーのプーリーの形状が、旧10速のチェーンとの内径と異なるのでしょう。
しかし、普通に動きます。
スムーズに回転してくれるし、逆回転させても詰まったりしません。
疑問に思うのが、
「HG-Xチェーン ⇔ RD-4700 ⇔ 旧10速のスプロケ」が成り立つ場合、
「旧10速のチェーン ⇔ 旧10速のスプロケ」なわけだから
「旧10速のチェーン ⇔ 旧10速のスプロケ ⇔ RD-4700」ってことじゃないんですかね?
三段論法みたいに「A=B、B=C、よってA=C」とはならないのですかね?詳しい人いたら教えてください。
【ミックスコンポ】シマノの互換性リストは絶対ではない
シマノが発表している「互換性リスト」にも旧10速と新10速の組み合わせは存在しません。
ただし、ここで留意したいのはシマノの設計はあくまで机上のもので、実際に何百時間もかけて異なる組み合わせを耐久テストしたわけではなりません。
このことから「実はこの組み合わせ、使えるんじゃない?」と先人達が人柱になり、「互換性がない」と言われているのに使える組み合わせは存在します。
公式がサポートしてない組み合わせである以上、自己責任となりますが、私の場合、命に関わる事故や不具合はこの数年ありません。また、変速スピードが遅いなどでイライラすることも皆無です。
さぁ、「人柱のサラピエ」と「コンプライアンスのシマノ」あなたはどちらを信用しますか?( ̄▽ ̄)
魔改造の世界も楽しいよ~💦
FC-4700を使用する場合は、必ずチェーンとセットで使う事
もしティアグラのクランクが気に入って「これを絶対に使う!」という人は、組み合わせだけには気を付けてください。
何度も言いますが、FC-4700はMTBチェーンに対応したギア形状なので、必然的にCN-HG95 /CN-HG54を使わざるをえません。
従来のクランクと形状が違うので、旧来のチェーンを使うとフロントの変速性能が悪くなるはずです。
スプロケは旧10速新10速ともに互換性はあるので、好きな物を使って構いません。
まとめ:ミックスコンポで愛車をカスタマイズしよう
私のロードバイクの構成は下記のようになっています。
シフトレバー ⇒ ST-4700(新10速:ティアグラ)
フロントディレイラー ⇒ FD-4700(新10速:ティアグラ)
リアディレイラー ⇒ RD-4700(新10速:ティアグラ)
クランク ⇒ CF-6700(旧10速:アルテグラ)
チェーン ⇒ CN-6701(旧10速:アルテグラ)
クランク ⇒ CS-4600(旧10速:ティアグラ)
キャリパーブレーキに関しては、何を使っても問題なし。
余ったパーツを流用していますので、互換性はありませんが、正常に動作しています。独立コンポなどと言われているからってティアグラ4700系を避ける必要はありません。
通勤・通学や休日のサイクリングならば、十分な性能を持っています。発売当初は、105との価格差がなかったことで不遇の存在となっていましたが、今は状況が違います。
自転車パーツが高騰するなか、ミドルグレードだった105も高くなってしまいました・・・。機械式で13万円、Di2だと21万円って・・・。
電動コンポ&12速化になることで、ホビーライダーや初心者が簡単に手を出せる価格ではなくなりました。「105で十分」と言われたのも今は昔。自転車パーツが高騰している今こそ「ティアグラで十分」と言われる時代が来たと思っています。
コメント
ご無沙汰してます。
暫くブログ更新なかったのでどうしたのかなと・・・
ブログ拝見してわかりました。
僕のセッティングはFDは5700でRDは4600、STIは5700でクランクはSFAで46T-34Tにしてます。
もともとティアグラ4600系なんですがパーツ破損等で5700系に交換してます。
4700系は旧10速とは互換性はないものと思ってました。
コンポはシマノさんは高いのでコンポ総入れ替えの際は中華にいく予定です(笑)
どうもご無沙汰しております。
以前に続きコメントありがとうございます。
末永くパーツを使うには互換性が大事ですし、
なによりミックスコンポでのカスタマイズは楽しみですよね~。
最近では中華系パーツのクオリティも上がってきているので、
楽しみにしています。