サイクリングは、自然と触れ合いながら健康を維持できる素晴らしいスポーツですが、長時間屋外を走るため日焼けのリスクが伴います。
「ちょっとそこまでだから」と油断してお肌がピリピリなんて事はしょっちゅうあるし、ロングライドで予防とアフターケアを行って火傷のような状態で後悔したこともあります。
小学生や中学生なら日焼けなんて気にしないんでしょうが、お肌の曲がり角を迎えた年代になってくると、適切な日焼け対策とアフターケアが必要になっちゃいました。
本記事では、サイクリング中の日焼け防止策、日焼け後のケア方法、そして「日焼けした後に何を塗るとよいですか?」や「日焼けして黒くなったらいつ戻りますか?」など、よくある質問にも答えます。
1. 日焼けのメカニズムとリスク
©医学誌「NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE」
まずはこの写真を見て欲しい。紫外線のダメージを証明している有名な写真で、合成でもCGでもありません。医学誌「NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE」で発表されているちゃんとした研究結果です。
日本人だと顔の右側面が要注意ですよね~。ここまで酷くなることはありませんが、私もよく運転するので気になる~💦
以上から分かるように、日焼けは、紫外線(UV)が皮膚に与えるダメージの結果として起こります。紫外線にはUVAとUVBの2種類がありますが、特にUVBは皮膚の表層に強く影響を与え、赤くなったり、痛みを伴う日焼けを引き起こします。長期的には、シミや色素沈着、さらには皮膚がんのリスクも増加します。
短期的リスク
- サンバーン: 日焼けによる赤みと痛み、炎症はサンバーンと呼ばれます。これは主にUVBによるものです。サンバーンは数日で回復しますが、繰り返し経験することで皮膚へのダメージが蓄積されます。
- 脱水症状: 長時間の太陽光曝露により、体内の水分が失われ、脱水症状を引き起こすことがあります。
長期的リスク
- 光老化: 紫外線によるコラーゲンの分解は、皮膚の弾力性を失わせ、早期の老化現象(光老化)を引き起こします。これにはシワ、たるみ、シミ、くすみなどが含まれます。
- 皮膚がん: 繰り返しの紫外線曝露は皮膚がんのリスクを高めます。特に、DNAにダメージを与えるUVBは、皮膚がんの主要な原因の一つとされています。皮膚がんには、基底細胞がん、扁平上皮がん、そして悪性黒色腫(メラノーマ)がありますが、これらはすべて紫外線との関連が指摘されています。
2. サイクリング時の日焼け防止対策
時間帯の選択
紫外線が最も強いのは、午前10時から午後3時の間です。この時間帯を避けてサイクリングすることで、日焼けのリスクはもちろんのこと熱中症のリスクを大幅に軽減できます。
基本的にはこの時間帯に走らないようすればいいんですが、夏らしい風景を前にそうも言ってられないのがサイクリストの悲しいさだめ。
ナイトライドを勧めるのはナンセンスだと思いますが、夜を走るときにはライト点灯を忘れずに。
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日焼け止め(サンスクリーン)の使用
「暑くとも!紫外線が強くとも!」とお外を走りたい気持ちを抑えられない人は下記を実行してください。
短い時間のサイクリングではSPF30の日焼け止めを選び、長時間のロングライドなどではSPF50は必須です。
特に顔、首、手などの露出部分はしっかりとカバーすることが重要で、広範囲に塗布することが推奨されます。
自転車では大量に汗をかくので2時間ごとの塗り直しや、汗で流れやすい部分には防水タイプ(ウォータープルーフ)を選ぶと効果的です。最近では、性能が高く石鹸で落ちる製品も沢山あるので、失敗が少なくなりました。
アームカバーやレッグカバーの着用
「UVカット機能のあるウェア」を着用しなくても大丈夫です。Tシャツのような薄い生地でもしっかりと紫外線は防いでくれます。重要なのは素肌を紫外線や日光に晒さないこと!
速乾性や吸湿性のある長袖シャツや長ズボン、そして帽子やサングラスも活用すると良いでしょう。室内では身軽になりたい人は、アームカバーやレッグカバーを着用すれば半袖半パンになれますよ。
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3. 日焼け後のアフターケアと回復
日焼けによる痛みの緩和:「日焼けした後に何を塗るとよいですか?」
日焼け後は、皮膚を冷却し、保湿することが重要。日焼け後の肌は非常にデリケートです。
まずは患部を冷やす事が第一
自宅ならば冷たいシャワーや水風呂が有効。冷たいタオルで患部を冷やすことも効果的ですし、冷却ジェルの使用でも構いません。とにかく、肌の熱をとることを意識してください。
次に重要なのが肌と身体を保湿すること
ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿剤を使用して皮膚のバリア機能をサポートします。化粧水を理由することによって、炎症を抑え、皮膚の回復を促します。
また、体の内部がカラカラになっているので、十分な水分補給を心がけ、体内からも保湿を行いましょう。
あまりにも、症状が酷い場合は病院の皮膚科に行くべきです。処方された薬であれば、を一時的に痛みと腫れを軽減できます。
日焼け後の美肌対策:「日焼けして黒くなったらいつ戻りますか?」
シミ・シワ・たるみ・毛穴の開きには早期のアフターケアが肝心です。
日焼け後すぐに冷却し、保湿を行い、さらに美白成分を含むスキンケア製品を使用することで、メラニンの生成を抑え、色素沈着を防ぐことができます。
また、皮膚の回復を早めるためには、バランスの取れた食事と十分な休息も必要です。特にビタミンC、ビタミンE、βカロテンを多く含む食品を摂取すると、皮膚の回復をサポートしてくれますので、しっかりと食べましょう。
日焼けによる色素沈着は、通常、数週間から数か月で薄くなりますが、完全に戻るには個人差があります。
強い日焼けや繰り返しの日焼けは、色素沈着やシミとして残ることがあるので、これを防ぐためには、日常的なスキンケアとして、ビタミンCやハイドロキノンを含む美白成分を使用することも効果的です。
まとめ:肌は焼かないのが一番&アフターケアを怠らずに
日焼けはロードバイクを愛するサイクリストにとっては避けがたい問題ですが、適切な対策とアフターケアにより、その影響を最小限に抑えることが可能です。
日焼けは単なる皮膚の色変化ではなく、紫外線による皮膚へのダメージを意味します。短期的にはサンバーンや痛み、長期的には光老化や皮膚がんのリスクが伴います。
日焼けを避けるためには、適切な日焼け止めの使用や長袖長ズボンの着用、さらには紫外線が強い時間帯の屋外活動を控えることが重要です。また、日焼け後の適切なアフターケアも、肌の健康を維持するためには欠かせません。
この記事を通じて、日焼けに対する理解と対応策を深め、健康的なライフスタイルを維持してください。
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