ロードバイクのチューブを検討する際、普通のホイールならば「700×25C、仏式のバルブ長48mm」になると思います。ナローリムならバルブ長42mmでもいいかもしれませんね。
しかし、リムハイトの高いディープリムと呼ばれるタイプを使っている場合は、バルブ長は更に長い物がと必要となってきます。
私が使用しているホイールはカンパニョーロのBORA ONE 50(ボーラワン)。
リムハイト50mmなので、バルブ長は最低でも60mmは必要。余裕をもつならば80mmは必要になってきます。
複数のチューブを使った経験談から、失敗した点と最適なチューブ3つをご紹介します。
コンチネンタル Race28 700×60mm
現在、使用しているコンチネンタルのチューブ。バルブ長60mm、1本800円と安く、重量は100g。特に変哲もないブチルチューブかと思います。
しかし、性能に不満は一切なく、3年間、1度もパンクはありません。
情報を発信している手前、「ゴムは使わなくても劣化するので1~2年で交換推奨」とは言っていますが、「3年は余裕で使える」が自身の答え。
5年でもまだイケる。10年だとさすがに・・・って感じですかね。
リムハイト50mmにバルブ長60mmは短い
製品に不満はなかったのですが、ボーラワン50との相性は、ちょっとだけ悪い。
バルブ部分が10mmしか飛び出ていないので、空気を入れるときに不便なんです。
ちゃんと使えるのですが、フロアポンプのヘッドが「決まるか決まらないか」のギリギリのライン。
なんとなく気持ち悪くて、ず~っと変更したかったのです。
タイオガ ウルトラライトチューブ 60mm
チューブ探しを検討する前に、ちょっと注意点を。
以前、予備やツールボトル用にタイオガの超軽量チューブ(60mm)を購入したことがあります。
重量は驚異の60g!
超軽量とかウルトラライトとか呼ばれる物。2本2,500円とそんなに高くなく、前後で80gも軽量化できるのが魅力的。
軽さを追求しているわけではありませんが、足回りが重くならないのは純粋に嬉しい。
同じバルブ長でもメーカーによって違う
実際に、ホイールに装着したときに愕然としたんです。ホイールから飛び出しているバルブが、あきらかにコンチネンタルより短いっ!
「えっ、購入するサイズを間違えたか?」とも思い、パッケージを確認するも「60mm」の表記があります。
物差しで測ってみてもちゃんと60mmあります。
「なんで~??」と混乱するも、実物同士を比較してみたら一目瞭然。
同じサイズであっても、ねじ切り部分の長さが全く違います。タイオガの方はバルブの根元を含めての60mmでした・・・。
メーカーによって、こちらの想定する長さが異なってくるのは予想!!ディープホイールにギリギリのバルブ長を使う場合は、ギャンブルになりますね~。
って言うか、規格の意味ないじゃ~ん😂
バルブコアの外せる2ピース仕様が欲しい
というわけで、チューブを探す現状としてはこんな感じ。
市場に私の欲しい最適なサイズがないので、バルブを延長して好みの長さを作り出します。
そのため、バルブコアの取り外せる2ピース仕様は絶対条件。
バルブコアとは?
取り外した右のパーツがバルブコアと呼ばれる物です。
すべてのチューブがこのようになっているわけではなく、メーカーやモデルによって異なります。
メリットはバルブの延長が出来ること。これにより、ナローリム・ディープリムの両ホイールでチューブの共有ができるので取り回しが楽になります。
デメリットは、空気漏れのリスクが高くなること。しかし、シールテープやゴムパッキンが劣化しなければ普通タイプの物となんら変わらないので、個人的にはメリットしかありません。
バルブエクテンダー(バルブエクステンション)とは?
バルブエクテンダー(バルブエクステンション)と呼ばれるパーツを使いバルブを延長。
この黒いパーツがそうで、一般的には30mmの物が多いです。
なので、チューブのバルブ長は「34mm、40mm、42mm」のどれかが欲しいですね~。
写真はカンパのBORAに付属していたものですが、下記のシュワルべ製品が多分、同じ。
2ピース仕様のバルブコアの見分け方
仏式バルブの中には、空気を入れる先端部分を分解できる物と、そうでない物の2種類が存在します。
んっ、どこを見てそれを判断したかって?
この部分に専用工具を取り付け回転させて着脱させます。工具がなければペンチでもOK。
取り外しできない仏式バルブ
こちらはパナレーサーのサイクルチューブ。黄色いパッケージのどこにでも販売している愛いヤツ。
安くて品質も良いので、これで問題ないのですが、通常タイプはバルブコアは外せません。
タイラになっている部分がないでしょ~?
空気漏れのリスクが低いので、ホイールに適合するチューブ(バルブ長)があるなら、こちらのタイプを選んだほうがトラブル回避にはなると思います。
コンチネンタル Race28 42mm
現在使っているチューブのバルブ長42mmのバージョン。
コンチネンタルのRace28は、1本750円と安いながらもバルブコアの外せる2ピース仕様。重量は100gですが、パンク性能は高いし、タイヤにメーカーを合わせられるし、何も問題ありません。
飛び出す長さは一般的に15~30mmと呼ばれているので合格!
マキシス ウルトラライトチューブ 48mm
台湾第1位のタイヤメーカー。
さきほど紹介したタイオガとならび各社のOEMを手掛けています。(ブリヂストンのEXTENZAチューブはどちらかが製造)
超軽量チューブとして軽い代わりに、お値段は1,200~1,500円とちょっと高価。
重量をトレードオフしているので、かなり軽く薄い。適正な空気圧を入れて、尖った異物を踏みぬかなければ「パンクしやすい」という印象はありません。
ただし、タイヤをはめ込むときに傷がついてパンクしやすいので、そこは取り扱いに注意。
バルブコアの外せる2ピース仕様。
マキシスって耳馴染みがありませんが、完成車のチューブに使われたり、ブリジストンなどのOEMをしているので、全体的な品質は良いです。
もちろんのことながら、バルブコアは取り外せます。
バルブ長48mmを選んで失敗
最高に好みのチューブなんですが、ちょっと問題が・・・。
このモデルにはバルブ長48mmしか存在しないのですが、50mmのディープリムホイールに使ったら、こんなになっちゃうんです。
わかります?
音鳴り防止のボルトが根本まで、まわらないんだな・・・これが・・・。当然と言えば当然ですよね(^_^;)
42mmは大丈夫ですが、48mmはアウト。6mmの差が顕著に出た次第。
シュワルベ チューブ 40mm
1本900円でバルブコアの外せる2ピース仕様。長さは40mm。
量販店やショップにも置いてあるので、入手性は高いです。
ただ、タイヤ幅18~28Cに対応するので、重量が120gと重いのが欠点。
う~ん、ゴムが厚いのでパンク性能は申し分ないのですが、気分的にね・・・。
たった数十グラムの差ですが、見た目は二回りほど違いますし、なによりズッシリしている。
超軽量チューブと比較して2倍、
軽量チューブと比較して1.5倍、
普通チューブと比較してプラス20g。
ただし、前回も言いましたが、通勤・通学にはコレ一択です。
パナレーサー R’AIR 34mm
もはや説明の要らないほどユーザーの多い軽量チューブ。
R’AIRは「アールエアー」と呼びます。重量80gと特筆するほど軽くはありませんが、何よりチューブの柔軟性が、他社の2倍ほどあり柔らかい。
引っ張ってみるとビヨンビヨンとかなり弾力性があります。
本来は、バルブコアの外せないチューブですが、5年ほど前に2ピース仕様(34mmのみ)が追加されました。
バルブコアが取り外せて、バルブ長が34~42mmで、ついでに軽量化できるチューブ。
Amazonで購入する場合は、「2ピース仏式34mm」を選択してください。
それ以外はエクステンダー使用不可です。
現在はコチラを使っているので詳しいレビュー・インプレはコチラをご覧ください。
ディープリムに合うロードバイク用のチューブは?
最後に、本記事の要点をまとめておきます。
ボーラワンなどのディープリム(リムハイト50mm)には下記のチューブが適合します。
【バルブ延長なし】
- バルブ長60mmはメーカーによる。(コンチネンタルは可)
- バルブ長70mmは存在しない。
- バルブ長80mmならば、どのメーカーでも使える。
【バルブエクステンダー30mmで延長した場合】
- バルブ34mm、40mm、42mmは使える。
- バルブ48mmは使えない。
メーカーやチューブの重量はお好みでOK。
以上が個人的にオススメです。
コメント
僕のカーボンホイールは50mmあるのでソーヨータイヤの60mmブチルチューブ使ってます。
公称67gだったかなと思います。
普通に使えてますねパンクしやすいとかないです。
価格が1600円程度するので安くはないですが・・・
通常はこれを使用して予備は安いチューブ使ってますライフラインの(笑)