こんにちは、サラピエです。北海道旅行の記事3回目。
自宅から舞鶴港へ移動、さらには21時間の船旅を経て北海道の小樽市へ上陸しました。本日からは正真正銘、純度100%、北海道100%の旅行となります。
今回の目的地は、積丹半島の神威岬。
当初の計画では、岬を経由して南下、ニセコや羊蹄山での観光を楽しみ、室蘭あたりを目指す予定でした。
そう、あくまで予定は予定。予定は未定なのです。
実際にはとある2つの出来事から、神威岬をUターンをすることになり、この日の移動距離は180km。100km走って小樽市に舞い戻るという無駄な動きをしてしまいました。
ある出来事の1つに関係しているのが、このしゃこたんブルーを表現した青いソフトクリーム。
ロードバイク乗りとして、スイーツ好きとして、数多のソフトクリームを食してきたサラピエ。
その長いソフトクリーム人生の中でも、トップ3に入るといっても過言ではないこのソフトクリーム!これをまた食べたかったんや。タッパに山盛りにして持って帰りたいぐらい。
味的にはミント風味のするバニラ味なのですが、ミント嫌いの私が「普通に美味しい!」と感じてしまう絶妙なハーモニー。ミントの爽やかさを残しつつ、バニラの濃厚さがめっちゃ合ってたんですよ。
青色というのは食欲減退につながるため、ダイエット食なんかに使われますが、これは食欲増進のしゃこたんブルーでいっ!
それでは北海道旅行のはじまりはじまり~。
50km先の神威岬を目指す|小樽市~余市町~積丹町
時刻は4:45。
昨日はフェリーを下船したのち、小樽港近くにある公園で車中泊をしました。
北海道の朝が早いとはいえ、まだまだ夜の気配を残す時間帯。空は闇に包まれ、星々が微かな光を放っ時間帯。東の空から太陽が顏をだし、ゆっくりと辺りが明るくなってくる。
空が白んでくると、1つの大きな大きな雨雲が目に入ってきました。
天気予報を確認すると今日明日は「曇りのち雨」。
小樽市街をポタリングしながら、銀行跡、小樽オルゴール堂や小樽市総合博物館を巡りたかったのですが、自転車を濡らしたくない気持ちから先を目指すことにしました。
この後、幾度となく9月の秋雨前線に苦しめられたんですよね~💦
日本で初めてウイスキーを製造した余市蒸溜所
小樽市街地から西に走ること約20km。余市町へやってきました。北海道西部に位置する積丹半島のつけねにあり、ウイスキーの街としても有名です。
余市とウイスキーの関係は、日本のウイスキー製造の歴史と文化に深く関連しており、竹鶴政孝氏によって設立されました。この方は日本で初めてウイスキーを製造した人物であり、さらには2014年に放送されたNHK連続テレビ小説『マッサン』の主人公のモデルとなった人物でもあります。
竹鶴政孝氏はスコットランドでウイスキー製造の技術と知識を学び、帰国後はウイスキー一筋の人生を送りました。彼の情熱と努力によって、日本のウイスキーは国際的に評価され、多くの賞を受賞するほどの品質にまで成長することとなります。
したがって、余市は日本のウイスキー文化の中心地であり、お酒が好きな方にとっては、まさに聖地とも呼べるような場所なんですね~。
観光名所としても確立されており、一般の蒸溜所見学は無料。蒸溜所内ではウイスキーの製造過程を見学でき、試飲も楽しむことができます。
ただし、時間が早すぎて開館してない・・・。次行ってみよ~。
道の駅 スペース・アップルよいち
50mほど進むと、国道229号線沿いに道の駅があります。
その名の通りから宇宙とリンゴに関係がありそうな場所。この土地出身で日本人初の科学者宇宙飛行士になった毛利衛さんの業績を紹介する宇宙記念館も併設されているとか。
この短距離で、「日本人初」を2つも獲得するなんて余市町って凄い!
ただ、早朝過ぎて開いてないので次を目指します。
絶景とグルメを兼ね備えた積丹半島
市街地を過ぎると徐々に北海道らしい絶景が目の前に広がってきます。
積丹半島の海岸線には岩場や奇岩が点在しており、写真を思わずパシャリ。帰宅してから気が付いたのですが、以前訪れたときに全く同じ構図で写真撮ってましたわ。
これらの岩場は、長い年月と風雨の力によって創り出され、神秘的な形状や模様を形成。特に、朝日や夕日に照らされると、オレンジ色やピンク色に染まり、よりいっそう美しい光景を作り出します。
ちなみに手前の小舟はウニ漁の最中。
ミョウバンの使われてない新鮮なウニ丼は最高のグルメ
積丹半島は名所として観光客に人気がありますが、この地域はウニの漁獲地域としても有名なんです。
積丹半島を訪れるときは「しゃこたんブルー」と「ウニ丼」と覚えておけば間違いなし。
ウニ丼は時価で、漁獲量によって5,000~10,000円とかなり変動はありますが、その価値はあるかと。お盆で入荷がないときは15,000円まで値上がりしたとか・・・。
ただ、ミョウバン(保存料)が使われてないウニは、クリーミーな風味と自然な甘みから、めっちゃご飯がススム。
シーサイドロードにも有名なお店が何店舗かありましてので、予算と時期が合えばぜひとも食べて欲しい!美しい海岸線や風光明媚な景色を楽しみながら食べるウニ丼は格別ですよ。
野塚野営場|炊事場もトイレもあるキャンプ場
岬の手前10kmほどで、大きな駐車場を発見。海に面したキャンプ場でした。
炊事場とトイレもあり、サイトも綺麗。受付らしき物は見当たらないので、おそらく無料でしょう。札幌から来た2組が朝食を楽しんでいる最中でした。
私はここに車をおき、神威岬をロードバイクで目指します。
爽やかな風を受けながら、海岸線を走行。早朝で交通量が少なく、走りやすい。岬に到着するまでに抜かれたのはたったのオートバイ1台。
しばらくロードバイクに乗れなかったので、美しい景観を噛み締める。海と山が織りなす風景が最高!
時刻は7:45、神威岬にあるゲートにやってきました。
ここで注意して欲しいのは、岬には24時間訪問できるわけではなく、立ち入り時間が制限されていること。おそらくですが、場所柄からしてそれ以外の時間は危険だという判断かと思われます。
風は吹き荒れる、街灯はない、熊は出る、まぁそういうことですね。
公園ゲートの開門は8:00、閉門は16:30。夕方の閉門はわりと早いので、観光する場合は余裕をもって行動してください。
門の前で待っていると、バイクと車が続々とやってきました。
みんな待ち遠しかったんだね~。
しゃこたんブルーを見に神威岬に到着
神威岬(かむいみさき)は積丹半島の先端に位置し、日本海に面しています。
美しい自然景観で知られており、特にその海岸線や岩場が印象的。岬の周辺には草原や森林も広がり、四季折々の美しい風景が楽しめる絶好の写真スポットとなっています。
ゲートから駐車場までは1kmほどの上り坂。駐車場と岬の間にモニュメントがあるので記念撮影。
アイヌ民族にとって神聖な場所とされており、数々の伝説や神話に登場。
アイヌの信仰では、自然界には神聖な力が宿ると信じられており、神威岬はその一部として崇拝されてきました。
この壮大な自然環境を見れば、アイヌ文化における精神的な重要性を理解できちゃいますよね~。
今の時代ならば特定の人達が騒ぎそうな文言ですが、神威岬が女人禁制だったという歴史的な背景には、アイヌ文化における神聖な場所としての役割が関連しています。
自然の神々が宿る場所と信じられてきたこの場所では、特定の儀式や儀礼が行われ、男性による神事や儀式が中心とされていました。女性が神聖な場所に入ることが許可されなかったのは、その場所の尊厳と純粋性を維持するため。
また、近代になると上記とは違う側面も不随されます。
今でこそ先端まで遊歩道が整備されていますが、開拓時代までは、自然環境が非常に厳しい場所した。吹き荒れる風と海岸線や岬の岩場は危険そのもの。女性がこれらの危険な場所に入ることを避けるため、女人禁制とされたという考え方もあります。
実際に灯台の管理人の妻と子供が事故に遭遇する事件もあったようです。
さて、せっかく来たので柵に沿って岬の尖端まで歩いていきましょう。ただ、ちょっと想定外の出来事が・・・。
時期的に青い草原の岬を想像していた(写真右)のですが、実際にももう黄金色に変化(写真左)してしまっている・・・。
ススキもめっちゃ咲いている。
え~、完全に夏終わっちゃってるじゃん~。北海道に来るの遅かったかなぁ。
本州で言うと完全に10月後半ごろの草原具合じゃん~(´;ω;`)
でも、海はめっちゃ綺麗。
晴れててよかった~。
ウニ漁している人発見。ここに来るまで何艘も漁をしているの見かけました。
海の透明感が高くて、まるで浮いているように見えるぜ。
タモリさんが喜びそうな、断層がまる出し。海岸線の奇岩と同じで、全く同じ構図で昔に写真撮ってる場所。
人の感性って、何年経っても変わらないんですね~。
岬の先端までは、歩いて片道20分。往復40分。アップダウンの連続で意外と足がパンパンになってしまいました。
駐車場の自販機に大量の水が販売されてましたが、これで理由が判明。けっこう汗もかくし、喉も乾くので、「水はとりあえず買っとけ!」って配慮だったんですね~。
あと風がめっちゃ強い!常時、西から風が吹きつける感じで、たまに体がもっていかれそうな突風が吹く。
柵のおかげで海に落ちる心配はないですが、帽子を被っていく人は紐付き必須。
何もない地平線に感動しながら、息を整えます。
写真も撮ったので、戻りますか!
えっ!?またあんなとこまで戻るん?
思い出のしゃこたんブルーソフトクリームに泣く
20分後、なんとか戻ってきました。
さて、適度に自転車を漕ぎ、適度に歩き、そろそろ糖分が欲しくなってきましたぞ。
「そろそろお目当てのソフトクリームいったろかい!」って意気込んだものの、まだお土産屋が空いてない。時刻は9:00で、オープンまでは1時間以上ある・・・。観光客や観光バスは次々と来るのですが、肝心のお店は営業時間外・・・。
このままスルーして、次の予定地に行こうとも思ったのですが、本州からわざわざこのためにやってきたんや!1時間ぐらいなんぼのもんじゃーい!と粘ることにしました。
いったん車に戻り、再訪。
んで、待ちに待って一番乗りで、売店に行くと思わぬ表記が・・・。
「ブルーソフトの機械故障のため、バニラのみ販売」
・・・・・
えっ!?嘘でしょ?
なんか現実を受け入れられない・・・。
わざわざ遠方から北海道にやってきて・・・。
北海道旅行の目的の1つの青いソフトクリームが・・・売ってない!?
いやいやいやいやーーー!
お盆中に機械を酷使し過ぎたんかっ!?
中国人観光客がイナゴのようにやってきたんかっ!?
お盆休み明けで修理業者がトロトロしとんのかっ!?
私は!この振り上げた拳をいったい誰に振り下ろせばいいんだいっ!!
・・・・
気を落ち着かせて一縷の望みに賭けよう。
店員さんに聞くも無慈悲に故障中でした。
あまりにも諦めきらないので、岬を下っていた場所にある「食堂うしお」さんにやってきました。
こちらはウニ丼が非常に有名で、口コミも高評価ばかり。その証拠に早朝にも関わらず札幌からウニ丼を食べにきている方々がいました。
店内には観光みやげも売っているいので、駄目もとで聞いてみました。
サラピエ「すいません。こちらで青いソフトクリームって販売してますか?」
店員さん「ごめんなさい。ここでは売ってないんですよ~。上のお土産屋さんなら売っていますよ。」
サラピエ「いや~、実はその場所の機械が故障していたみたいで。」
店員さん「そうなんですが~・・・残念でしたね。」
厨房に入っていく店員さんを眺めながら、喪失感とともに悲しみがこみ上げてくる・・・。
こんな偶然、タイミングってあるかい?ソフトクリームの機械が故障なんて初めて。そんな稀なケース、なにも北海道で遭遇しなくてもいいじゃない。
長年、あの味を楽しみにしてきた。本州でもブルーの味は経験してきた。けど、違う。神威岬のブルーを食べたかったなぁ・・・。
するとさっきの方が戻ってきて、話しかけられました。
店員さん「美国にある積丹の観光センターにも青いソフトクリームを売ってるみたいですよ。(ニッコリ)」
わざわざ他の人に聞いてくれたようです。
サラピエ「あ、あ、ありがとうございますー!行ってみます!!!」
ここで食事をしたわけじゃないのに御親切にしてくださった御恩忘れません。
次回来た時は必ずここで食事させて貰います!!
さっそくグーグルマップで、リサーチ。
来た道を戻ることになりますが、北海道で24kmなんて近所の部類。なんたって信号なくてノンストップで行けるわけですから。
それでね、走りながら考えたわけです。「神威岬はかなり秋の気配が濃くなっていたな」と。
ここから南下してニセコ・室蘭・函館方面を目指していたら、道北の夏は完全に終わり、山々や草原の緑が楽しめない。「ならば、道北を優先して、最後に道南を回るべきではないか?」と。
走り出して5分、「うん、そうしよう!」と決意しました。
なにも決まっていない旅だからこそ、できる大幅な予定変更。
季節とソフトクリームによって、北上が決まりました。
何もない自然の区間から、人の住むエリアに戻ってきました。
あっ、ここ!
岬に向かう途中に看板があったわ。この観光所のことだったんだぁ~。まぁ、仮にここに立ち寄ったとしても、ここでは青いソフトクリームを我慢していたでしょうから、故障という事実が引き合わせた運命。
やっとのことで食せると思うと、なんだか緊張してきた。
店内の売店で注文し、店内の休憩所で食べましょう。
突然の報告ですが、ソフトクリームがテーブルに落ちました。
あのね~、ソフトクリームと言いながら固めの粘度だったわけ。座ろうと思った瞬間に、アイス部分だけが根元からポテッと落ちちゃったの。
硬すぎるが故の悲劇にもう涙目。
コーンに戻し、落ちた部分をえぐり取ってみました。周りはティッシュの海になりましたが、私は食べることを諦めない。2個めの購入を考えましたが、とりあえずこれを食べる!
念願のブルーソフトを口に運び、ミントとバニラの風味を楽しむぞ~。
・・・・
・・・・
こんな味だったっけ?ミントの風味が弱く、色の割にはバニラが主張する・・・。割合でいったら8:2ぐらい。美味しいは美味しいんだけど、なんか想像の味と違う。
「うん、2個目はやめとこう。」
業者が同じである可能性も否定できないが、なんたって販売店が違う。
今回はこれで良しとしようじゃありませんか。一度諦めた青いソフトクリームを味わうことが出来たのだから。
それにこういう経験は、グルメで良くあるんですよ~。「あの店美味しかった」と期待して再訪してみると「あれ?」ってなるパターン。慣れによって驚きが半減するのか、味が変わったのかは、神のみぞ知る。
赤鬼は青鬼に泣かされましたが、サラピエは青いソフトクリームに泣かされた1日でした。
この後は、余市、小樽に戻って、札幌市、石狩市を経由してとうべつエリアまで移動。
そこでお風呂と食事を済まし、この日は終わり。
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