こんにちは、サラピエです。
前回はかきしま海道のルートや見所について解説しました。
なので今回は、実際に私が1泊2日で訪れた呉市周辺の様子をご紹介します。
1日目はサイクリングコースに含まれない倉橋島の南側を走るぞー。
阿蘇いちに向けて大分・熊本を目指していたのだが・・・
とある連休の早朝、私は山陽自動車道を西に向かっていました。
当日は午前3時に起床し、自宅を30分後に出発。まだ暗く肌寒い気温の中、サラピエの自転車旅が始まったのです。
前日にロードバイクと自転車アイテム、キャンプギアと宿泊道具を積み込み、ギッチリと荷物で埋められた社内のハンドルを握り、アクセルを踏み込む。
気分はルンルン♪
・・・とはいかず、心あらずな状態の中で、ヘッドライトに照らされた真っ暗な道の先をただただ見つめていました。
「見切り発車ではないのか?」
どうも心の中でこの気持ちを払拭できない・・・。
と言いますのも、この時の予報は連日曇り。
しばらく遠出ができていなかったので【自転車に乗りたい欲】が勝ってしまい、自宅を飛び出したものの、「天気悪いのに遠出する価値あるのかなぁ~」とか「旅するなら紅葉のシーズンがいいんじゃないかなぁ~」とか、この後に及んでウダウダ考えていたんです。
なんたって片道500kmですからねっ!
実はサラピエ、結構このパターンありまして。雨天中止ならぬ曇天中止は、数えきれないほどやらかしてきました。一番酷かったのは、しまなみ来たものの天気悪くてマクドナルド食べて帰ったこと!
「なんでマクド~?」と自分でもツッコミを入れたくなるぐらい酷くない?
尾道名物でも食べればいいし、曇りでも走ればいいのにねぇー?
まぁ、気分が乗らないときってそんなもん。
広島の廿日市市で高速を降りる
今回のパティーンも気が乗らず、高速道路の出口を悩みながら・・・・・・
ん~・・・・・出ちゃった・・・・。
あ~ぁ、これで九州行きは無しだなぁ。
自分の中で正解のような、不正解のような、どちらとも言えない気持ちになりながら、駐車場に車を停め、今後の予定を決めます。
今いる場所が、画像の左側、矢印マークのある廿日市(はつかいち)市。世界遺産・日本三景の島「宮島」もここからすぐの場所にあるんですよ~。
それでね、グーグルマップを見ながら思いました。
「あれ?私ってかきしま海道走ったことないんじゃない?」ってね。
これで今日の方向性が決まりそう!!
まずは自転車での走行ルートを確かめて、周りにある観光スポットやグルメを下調べ、脳内でトントン拍子に予定が決まっていくのですが、地図を見ていてあることに気が付きました。
かきしま海道の公式ルートって【倉橋島】の南側がルートから抜け落ちているんです。
しかもゴッソリと。そうなって来ると、自転車乗りの性がウズウズしてきます。
「どんな風景なんだろう?」
というわけで、黒四角で囲まれた部分が今回のお話の舞台。
安芸の宮島「厳島神社」のおすすめグルメ
せっかく宮島まで来ているので、厳島神社を軽く解説。
海上の鳥居が神秘的な古式ゆかしき神社。593年に創建され、多くの人々に信仰されてきました。四季を通じて国内外から多くの人々が訪れる観光名所のため、1996年には世界遺産に登録されました。
島全体が神の島として崇められていたので、陸地では畏れ多いと潮の満ち引きするところに社が建てられたんですって。
特にここを厚く信仰したのが平清盛。
1146年、安芸守(あきのかみ)に任官されて以来、平家の守護神として尊崇し、一門の権力が増大するにつれて、この社を尊崇する度合いも増し、社殿を現在の姿に造営しました。
平家の繁栄を物語るように海上社殿も豪華になっていったんですね~。この後に出てくる「音戸の瀬戸」も清盛に関係しているんですよ。
ちなみに、宮島まで来たら、ぜひ食べて欲しいのが名物の「あなごめし」。
宮島口駅とフェリー乗り場からのアクセスもよく、ちょっと高級ですが、その分、味は絶品。近くのコンビニでも売られていたり、広島市内の百貨店内にも店舗があります。
今回はここで腹ごなしをしまーす。
音戸の瀬戸公園(呉市)まで移動
早めの昼食を食べ、広島市街地を横断する広島高速道路を使って、東の呉市までやってやってきました。
県外の方には馴染みが無いと思いますが、広島県内だと割と有名で、4月下旬から5月初旬には約8300本のツツジが大変綺麗な花を咲かせます。
・・・・・
いきなりですが、ここで問題です。
「瀬戸」ってどういう意味か知ってますか?
・・・・・
はい、タイムアップー。
答えは「狭い海峡」って意味。なので音戸の瀬戸は、【音戸(おんど)という地名の、川のように狭い海峡】と言い換えれます。
サイクリングする場合は、新旧どちらかの橋を渡りますよ~。
平清盛公日招き像
さっき見てもらった音戸の瀬戸なんですがね、昔は陸地続きだったらしいんです。
そんでね、ここでまた平清盛が出てきちゃうんです。展望台には清盛像が設置させられていて、いつも「なんで?」って思ってました。
清盛が厳島神社を熱心に信仰していたのは先ほど述べましたが、神社への海上ルートが遠回りだったため、家臣に命じて「近道ルート」を作らせたらしんです。それがこの海峡。
いや~、昔の人って重機もないのに凄いですよねぇ~。
人力で掘削をしていくわけですが、家臣とのやりとりで「その工期では無理です」と報告を受けたとき、「じゃあ儂の力で創るわ」って1日で海峡をつくった伝説があるとかないとか・・・。
昔の人は凄いけど、たまにおおげさ。
高烏台(たかがらずだい)砲台跡 兵舎
1899年(明治32年)には、帝国陸軍が広島湾(呉港)への外国艦船の侵入を防ぐために、音戸の瀬戸に臨む標高218mの高烏台(たかがらすだい)に砲台を築きました。
28センチ榴弾砲6門を装備した砲台基礎や弾薬庫の一部と兵舎跡などが、100年以上経った今でも立派な外観を保って残されています。
うさぎ島に行ったときも思ったんですが、広島県って戦時中の建物とかがしっかりと残されています。
広島県は牡蠣の生産量ナンバーワン!シェアは61%にも及びます。なので沖合のあちこで養殖しているイカダをみることができます。
さすが「かきしま海道」という名前がつくだけはありますね。
かきしま海道のルート外|倉橋島の南側へ移動
さて、ここからは自転車で移動。
音戸の瀬戸公園に車を置いて、ロードバイクに乗りますよ~。
初めて来た場所の案内板ってすっごいワクワクするんですよね~。その土地の情報が凝縮していて。
ふむふむ、倉橋島=倉橋町でいいわけね。
名物は牡蠣、みかん、トマト、ちりめん。サイクリングをはじめ、登山や釣りも楽しめるみたいですね~。あっ!日本の棚田100選に選ばれた場所もあるじゃん!
桂浜温泉館の周辺に色々とある
音戸の瀬戸公園を出発して約17km。島の北部は海岸線を通り抜け、中央部からは勾配のある山岳部を抜けてきました。
道中には、ホームセンターやスーパーがあったので、サイクリングするときには便利そう。
目的地は桂浜温泉館。料金は大人700円。
大のお風呂好きのサラピエなんですが、コロナ渦になってからは、危険な場所だと思いず~っと我慢していました。久々に解禁。
自転車での散策が済んだら、車で来て、ここを本日の拠点とする!
高知じゃなけど桂浜(広島県呉市)
目のは前には桂浜があります。
えっ!?
桂浜って言ったら、高知じゃないの!?って思いますよね?私は思いました。
けど、ここ、昔からある由緒ある場所でしたー。
万葉の松原
桂浜のクロマツ林は、万葉集にも歌われていることから奈良時代には松林が形成されていたと考えられているよう。
あぁ~、だから案内板で「お宝いっぱい万葉の里」って表記されていたんね~。
美保の松原みたいで雰囲気ありました。
林を抜けて行くと、三日月型の砂浜が姿を現します。
おぉ~、綺麗~。
漂流物がほとんどない白浜。地元の方が手入れされているのか、左右を岬に囲まれ異物が流れてこないのか・・・。
どちらにせと夏場は人で賑わいそうですね~。呉の方々はここに海水浴に来るのかな?
桂浜ドッグ跡
近世の造船は一般的に砂浜で行われていましたが、造船業の盛んな倉橋では入江を改修して桂浜にドック(船渠)が築造されました。
1882年、西洋型帆船の修理に応ずるため造船所を創業したことから、「西洋型船の修理もできるドック」が「西洋型ドック」となり、一般に言い継がれたようです。
厳島神社の御座船
厳島神社には管絃祭(かんげんさい)というお祭りがあります。
毎年の旧暦6月17日(西暦の7月中旬)、海上で行なわれる祭礼で、平清盛が厳島の神様を鎮めるために開始した船の神事です。
もともと平安貴族たちが河に船を浮かべ嗜んでいた「管絃の遊び」を清盛が遊びではなく神事として取り入れたのが始まりで、河ではなく宮島が浮かぶ瀬戸内海を舞台として管絃の演奏が行なわれます。
その昔、祭りに使われる御座船を造っていたのが、ここ倉橋島なんです。
倉橋島の散策を終えて
予定ではお風呂だけ確認して海岸線を軽く流して終えるつもりでした。
もちろん写真はなし。それがどうでしょう?
思いのほか見応えがあり、散策が楽しく、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
最南端にある棚田100選の1つを見に行かなかったのが心残りですが、また機会に残しておきましょ。
これから車まで戻り、温泉楽しむぞー!
それにしても、暮れゆく瀬戸内海が美しい。
山々は影が濃くなり、海も空もオレンジに染まる。
・・・あっ。
今日、予報に反して晴れたやん・・・・。曇ってたのは昼間までだったなぁ~。
予定外の自転車旅|1日目終了
再度、車でやってきた桂浜。
松林の中にはキャンプ場が併設されていて、炊事場なんかもありました。
ゆるキャンにハマったときにおおよその道具は揃えたので、次回はここでまったりキャンプしたいなぁ~。
桂濱神社の大きな大きな鳥居。
遊歩道と合わせて21時頃までライトアップ。消灯後は海もわからないほど真っ暗。
星空も綺麗でした~。
特に調べてわけではない。特に目的があったわけではない。
しかし、倉橋町、最高に良い場所でした。呉市からのアクセスが良く、ほどよく自然が残っている。
海松があったり、綺麗な白浜があったり、温泉があったり、神社があったり。特に平清盛とか厳島神社の歴史を知ったうえで走ると、より風情のあるコースになるかもしれません。
次は目的地として、しっかりとロードバイクで走り込みたい場所になりました。
それはそうと、こんなに良い場所なのに、かきしま海道の公式コースに含まれないのが不思議。
さぁさぁ、1日はこれにて終了。次回は2日目の様子をご紹介します。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
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