「ロードバイクの中古はやめたがほうがいい」
このようなセリフを言われた人は多いんじゃないでしょうか?
その理由の1つに【トラブルの高さ】があげられるのですが、中古品の安さは魅力的です。これはロードバイク本体に限らず、コンポーネントなどの中古パーツにも通ずること。
自転車部品として世界シェア1位のシマノパーツ。値上げに次ぐ値上げで、なんとその数は驚異の8回!製品価格は1.5倍前後までに高騰しちゃってます。
【欲しい時が買い時】なんて言葉がありますが、今は【物を買うには時期が悪い】のも事実。
新品の価格が高いなら「安かった頃の昔の部品を探せばいいじゃない」という発想から、中古パーツを検討してみます。
安さ優先で、個人売買(ヤフオクやメルカリ)から探すか?
トラブル回避のために中古販売店(バイチャリやサイクリー)から探すか?
今回はそんなお話です。
結論|中古パーツも高騰しているのでお得感はない
ロードバイクのパーツというのは、新品だけではなく中古市場も活発で多くの物が出回っております。状態によってはお買い得感があるので、利用している人も多いんじゃないでしょうか。
その中古品なんですが、状態(程度)は本当に様々。
新品のような美品から、ゴミのようなジャンク品までピンきりです。また意図せずかどうかはわかりませんが、製品の名称違いも珍しくありません。(送られて来る物が思ってた物と違う。)
新品・未開封・新古品を安く買えるのが1番ですが、値上げに連動する形で中古相場も高騰しているので難しいと思います。
ただ「どうしても必要なんだ」「利用したい」という人は、下記の注意点をしっかり理解しておきましょう。
- 自身の目利きを信じて掘り出し物を見つけるか?
- 少し割高になるが、信頼性の高い中古販売店を利用するか?
- トラブルを避けるため新品(新古品)を最優先。
- 在庫があれば、信頼できる中古品販売店を優先。
- 個人売買の場合は目利きが必要。最悪の結果も想定する。
- 古いパーツは補修パーツの供給が切れている場合も考慮。
ロードバイクの中古パーツを探してみる
DURA-ACE|R9100シリーズの中古相場
シリーズ名 | 発売日 | 段数 | 販売価格 | 重量 |
---|---|---|---|---|
DURA-ACE R9100 | 2016年10月 | 11速 | 24万円 | 2,000g |
ULTEGRA R8000 | 2017年06月 | 11速 | 11万円 | 2,300g |
105 R7000 | 2018年06月 | 11速 | 8.5万円 | 2,500g |
まずは大本命のR9100シリーズ。機械式11速のデュラエース。
2016年リリースなので、6年以上も前のパーツになりますが、去年までは発売されていたので、状態もピンキリ。良い物も悪い物も存在します。
グループセットが欲しいのですが、そうそう出てこないので個別のパーツ探し。
STIレバー(ST-R9100)を重点的に狙います。定価は63,774円、新品時の実売価格は51,000円。
R9100 | R7000 | 重量差 | |
---|---|---|---|
シフター | 372g | 500g | 128g |
コンポ全体 | 2050g | 2550g | 500g |
シフターはパーツの中で重量差が一番大きいのでぜひとも欲しい。R9100(デュラ)は372g、R7000(105)は500g。グループセットの重量差500gのうち128gなので、占める割合が大きいと思いません?
コロナ渦前の2019年12月以前ならば、程度の良いもので2.7~3万円の中古相場でしたが・・・。
【ST-R9100(ペア)の相場】
- 新品⇒ 8~10万円
- 状態が良い⇒ 6~7万円
- 状態が悪い⇒ 4万円以上
「いや!高いなっ!」
機械式11速、最後のデュラエースという事で人気がある模様。3万円台ではまず取引できません。
見事に相場が高騰、価格は2倍以上に上昇しちゃってます。
カバーが破れていたり、大きなガリ傷があるものでも、売る方はかなり強気。それでも欲しい人はいるんだもんねぇ・・・。
う~ん、状態と価格のバランスが自分には釣り合わないので、これは諦めるしかなさそう。
STIをゲットできていたら、いまだに新品在庫があるAmazonでRDを購入したかったなぁ~。
DURA-ACE|9000シリーズの中古相場
シリーズ名 | 発売日 | 段数 | 販売価格 | 重量 |
---|---|---|---|---|
DURA-ACE 9000 | 2012年10月 | 11速 | 21万円 | |
ULTEGRA 6800 | 2013年06月 | 11速 | 10万円 | |
105 5800 | 2014年05月 | 11速 | 5.5万円 | |
DURA-ACE R9100 | 2016年10月 | 11速 | 24万円 | 2,000g |
R9100シリーズの入手は困難そうなので、次に考えたのが9000シリーズ。初の11速で、いまだに評価の高いモデルです。
4年に1度モデルチェンジするため、リリースは2012年。世代で言ったら2世代前になりますが、基本性能はそんなに変わっていません。(※大きく変更になったのはFDとクランクのみ)
ただし、気になるのが経年劣化。
10年以上も前の中古品。どんなに新しい物でも6年前なので、ゴムや樹脂パーツは絶対に劣化しているよなぁ。程度が良いものは存在しないと考えるべきでしょう。
またST-9000は空打ちの問題があり、可能ならマイナーチェンジのST-9001を狙いたい。
【ST-9000(ペア)の相場】
- 状態が良い⇒ なし
- 状態が普通⇒ 4~5万円
- 状態が悪い⇒ 3~4万円
「え~、嘘でしょ・・・。」
かなり古い物なので、もう少し相場は下落しているかと思いましが、こちらも取引は活発な様子。
デュラエースのブランド力は伊達じゃないですね(^_^;)
長い目でみたら「デュラを購入、使用後に売却する」のが一番コスパが良いのかも?所有欲や満足感も得られますし。
またしても、サラピエの条件と合わないので断念。
R9100と9000の価格差がそこまで開いていなかったので、それならば「新しい世代のほうがマシかなぁ」という感じ。
メインバイクのギア数と合わせるため、条件として11速は絶対。
R9100と9000がダメとなると違うグレード(アルテグラや105)を考えるしかありません。
スラムのコンポーネントも検討してみた
ふと思いついたのが、スラムという選択肢。完全ワイヤレス(スラムだけの特許)で、未来感あふれるガジェットに、実は憧れていました。
私の住む地域では、プロショップがあまりなく実物を見た事はありませんが、ネットでの評判の良さは聞き及んでいます。
現行機種は12速に移行してしまっていますが、1世代前のハイエンド「etap red 11速」なら中古にあるんじゃないかと調べてみました。
STIとRDとFDの変速系は完全にセットで揃える必要はあります。新品価格は確か25万~30万ぐらいだったはず。
完全ワイヤレスのハイエンド|SRAM Red Etap
お~・・・このクラスを買う人はちゃんと元箱置いている人が多い✨
中古相場は10万~15万。性能やシフトケーブルから解放される事を考えるとアリですな。
ただし、気になるが2つあります。
①同じ段数ならばミックスして使っている人もいる模様。
しかし、メーカーが違うため、互換性は絶対に非推奨のはず。コンポーネントを全てスラムで揃える予算はない。
②満充電からRDは60時間、FDは90時間の使用が可能。
ロードバイクに乗るときに電池の管理をするのが面倒くさい。GPSサイコンとフロントライトの充電ですら持て余しているのに、これ以上、数を増やしたくない。電池切れを起こしたら変速できなくなるのが致命的。
憧れもあるし、実際に使ってみたい気持ちは強いが、私の用途には合わなさそう。
よし!私が専属のメカニックを雇えるぐらいになったら再検討でぃ!
アルテグラ・105の中古パーツを探してみる
シリーズ名 | 発売日 | 段数 | 販売価格 | 重量 |
---|---|---|---|---|
ULTEGRA 6800 | 2013年06月 | 11速 | 10万円 | |
105 5800 | 2014年05月 | 11速 | 5.5万円 | |
ULTEGRA R8000 | 2017年06月 | 11速 | 11万円 | 2,300g |
105 R7000 | 2018年06月 | 11速 | 8.5万円 | 2,500g |
デュラエースの中古は単純に予算と状態が合わない、スラムのイータップは用途に合わないため、ハイエンドコンポ探しは断念。お次に探したのが、アルテグラ6800シリーズと105の5800シリーズ。
中古市場の相場が思ったりより高騰していたため、出来るだけ安く抑えようというBプランに移行しました。
けど、実はこのグレードも相場が高くなっており、「えっ!?こんなに高いなら、数千円プラスしてR8000やR7000を買うわ」って結論に至りました。
文章で書くとたった数行ですが、下記のループを延々と繰り返して、何が正解か分からなくなっています。
「ハイエンドコンポの中古相場は高い」
「ミドルグレードの中古で我慢しようか」
「中古品を買うなら、絶対に新品でしょ」
「でも新品は凄く値上がりしているし」
「中古探してみるか」
堂々巡りから抜け出せない日々。物欲から解放される良い策はないかね?
ちなみにR7000のシフターも検索してみましたよ。Amazonで新品が26,000円なのに、4年使用した中古が20,000円もするんでっせ!
減価償却のない世界かよっ!
ロードバイクの中古パーツを探す注意点
新品・新古品・新古品はプレミアム価格
「やはり理想は元箱のある新古品や未使用品!」「予算は定価までなら可!」
と意気込んでいる時期が私にもありました・・・。
いや~現実に打ちひしがれたね~。
需要がありすぎて、今は転売屋も真っ青のプレミアム価格が普通になってました。
売り手が強気になるのも理解できます。それでも売れているんだもん。
中古のショップや販売店には在庫がない
全国的な中古販売店で言うと、サイクリーとかバイチャリが該当します。
価格は個人売買より高くなりますが、プロの目で査定しているのが安心。
「本物か?偽物か?」
「動くのか?壊れているのか?」
「製品の消耗度・傷の説明」
店を構えて商売している分、信頼度が全く違います。何かトラブルがあった場合の対応もスムーズで、逃げられる心配をする必要がないのも魅力的。
まぁ、同じような事を考える人が多いのでしょう。
在庫はなかったし、あってもスグ売れてました。
メルカリやヤフオクでは中古パーツの目利きが必要
最終手段の個人売買。ヤフオクとかメルカリ、ペイペイフリマやラクマが該当します。
ここでの購入が一番気を使いますし、状態に対する目利きが必須。
可動部があるパーツは基本的に使い込まれることで、次第にガタが大きくなってきます。負荷が大きければ多いほど消耗は早くなります。
摩耗具合が分かれば「どんな具合に使われてきたのか?」「あとどのぐらい使えるのか?」というのが、ある程度は判断はできます。
あとはその状態に対して、自身の予算が合うかどうか?
その消耗度合いと価格が釣り合っていないのが問題でした。
リペアパーツや補修部品のサポートは重要
色々と条件を変えて、2世代前まで検討したのですが、やはり気になるのがアフターケアの問題。
シリーズによっては10年ぐらい前になるので、劣化したゴムパーツや、壊れた樹脂パーツを交換したいときに、補修用のリペアパーツがまだ販売されているかどうかをチェックしなければなりません。
場合によっては社外品や、他のパーツから部品取りなんて面倒くさいことに・・・。
純正のリペアパーツも割高になっており、交換費用を考えると、逆に高くつくんじゃないかなぁ?
やはり新品がいい・・・。
「ロードバイクの中古パーツはやめた方がいい」は本当
中古相場はめちゃくちゃ売り手市場になってます。これが一番ビックリしたポイント。
まさに「欲しい人がいれば相場は高騰する」という経済原理を表していました。
需要と供給のバランスがここまで崩れているのは初めてだと感じます。そういう意味じゃ、自分でも利用はしないし、人にもオススメはできません。
いまだに迷っていますが、中古の古いデュラエースより、新品のR8000やR7000を確保しておくほうが、状況的にはいい判断なのかもしれません。
でも、やっぱり「デュラが欲しいんよなぁ・・・」⇐これが価格が上がる理由。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
コメント
今持っているロードバイクの補修部品まず新品で手に入らない…Amazonの在庫も直ぐ無くなったり、注文後に実際に物が届くまで異様にかかる…ために中古相場が新品の8割以上だったりします。
それでも買わないと走れないので、オクで高い中古を買ったり、仲間内で程度の良い物を融通したりで、なんとかやっているところです。
あと数年は値下がる要素が無いので、悪い意味で「欲しいときが買い時」かと思います。
なるほど~、仰る通りかも。
買うには時期が悪いですけど、買わなければ走れない。
そういう意味では、見つけた瞬間が買い時かもしれませんね。