兵庫県の隠れた名所、きらきら坂では、SNSやインスタで「映え」る風景が広がっています。
地元の人々がイタリア南部にあるナポリをイメージしてリノベーションした結果、まるで日本ではないような景色に。兵庫県なのに地中海に来たような感覚に陥るんですよ~。
エリア自体は決して大きい部類ではありませんが、海の見える通りとタイルの階段が、観光地の目玉となっています。その他にも美味しいランチや可愛い雑貨、ジブリ映画のような世界観があなたを魅了します。
このページでは、きらきら坂の絶景スポットやアクセス方法、写真映えするポイントをご紹介します。あなたも素敵なひとときをSNSで共有してみませんか?
きらきら坂とは?その名前の意味と由来は?
きらきら坂は、兵庫県赤穂市にある観光スポット。
もともとは赤穂御崎や伊和都比売(いわつひめ)神社がメインのエリアでしたが、2021年3月、赤穂市による整備が終わると瞬く間にSNSの世界で人気が広がりました。
「きらきら坂」というちょっと不思議で可愛らしい名前の由来は「キラキラと光る青い海と澄み切った蒼い空の景色が見られる」からとのこと。
路地奥に見える瀬戸内海が、快晴時だときらきらと輝いていてめっちゃエモい!
この坂道の上から見る景色は、タイルや石張りと相まって、エーゲ海や地中海を連想させてくれます。
きらきら坂のマップ情報
きらきら坂の場所は、赤穂浪士で有名な赤穂御崎の先端部分にあります。
- その西側には、廃線を利用したサイクリンコース「片鉄ロマン街道」
- その東側には、近畿のサイクリストの聖地「淡路島(アワイチ)」
わざわざ「サイクリストがきらきら坂を目指す」ということにはならないと思いますが、自転車旅に余裕があるのならば、少し足を伸ばして来る価値はあります。
車でのアクセス方法:赤穂御崎公園の駐車場を利用する
公共機関を使う場合はJR播州赤穂駅からバスを乗り継いで赤穂温泉を目指しましょう。駅からの距離は約5kmなので15分ほどで到着できるでしょう。
マイカーの場合は、赤穂御崎公園の無料駐車場を利用することになります。
ただし、好立地&小さめなのですぐに満車になります。車で来られる方は、訪問する時間帯には気をつけてください。
赤穂温泉・赤穂御崎・きらきら坂はワンセットになっています。
観光名所から温泉地まで!きらきら坂周辺の魅力
駐車場からは海が見える遊歩道
駐車場の目の前は赤穂温泉のある旅館があり、通路を進んでいくとすぐに海岸沿いに出ます。
海岸線には御崎海岸遊歩道が整備されていますので、海の景色を楽しみながら、ぐるりと散策が可能。
潮の香りが風に運ばれてきて、気持ち良い~。
縁結びの伊和都比売神社
数分歩くと、読み方が最高に難しい伊和都比売(いわつひめ)神社の鳥居が見えてきます。
御祭神は伊和都比売大神。海に向かって鎮座しており、航海安全や大漁の祈願など海上にまつわる祈願がされています。
そのほかにも縁結びとしての信仰もあり、ご利益があるとされる「姫御守(ひめまもり)」が若い女性を中心に人気を集めています。わざわざ大阪や神戸から授かりに来る人もいるんですって。
階段がありますが、遊歩道のどちらからでもきらきら坂には行けるのでお好みで。
瀬戸内海の波音と夕日に包まれる赤穂御崎
赤穂御崎は、瀬戸内海国立公園の区域にも選ばれ、日本百景の一つ。
日本の歴史において有名な「赤穂浪士」(あこうろうし)の舞台としても知られています。赤穂浪士は、元禄時代(17世紀末)に赤穂藩士たちが主君の討ち入りを果たした忠義の物語で、日本の武士道精神を象徴するエピソードとして広く知られています。
年末や正月特番で長時間連続で放送されている例のアレ。
御崎の先端からは、180度のオーシャンビューや瀬戸内海に沈む夕日、対岸にある小豆島など、美しい眺めが楽しめるスポットでもあります。
目の前に広がる海は、まさに絶景!
時間を忘れてしまうような景色に、日頃の疲れも癒されます。ここでしばらくボォ~っとすることに。
水面にキラキラひかる太陽の光が綺麗~。
インスタ映え確実!きらきら坂の絶景スポット
全体像を写すために少し先に進んでいたので、赤穂御崎の入り口まで戻ってきました。
そしてココから振り返ると・・・。
お目当てのきらきら坂~♪
2021年3月に完成。工事期間は3年、工事費は1,250万円。
路面は石張り、階段の段差部分は幾何学模様のタイル張りとなり、イタリアの町並みのように美しく、落ち着いた雰囲気に生まれ変わりました。
海と空が見える景色も綺麗ですが、タイルも美しい・・・。このタイルにもこだわりがあり、海外から取り寄せたみたいです。
その道沿いには、カフェやジェラートショップ、ガラス舎などが集まっています。
毎月第3日曜日には、きらきら坂周辺で地元の野菜から加工品、手作り雑貨、アクセサリーなどのお店が並ぶ、「御崎マルシェ」も開催されているとか。
細く短い路地ですが、休日になると多くの人で賑わいます。
なので、自転車で行く場合は早朝が狙い目。平日だとそこまで混んでいないかもしれませんね。
赤穂御崎の新しい観光名所として「日本のナポリ」と言っても過言ではない雰囲気。
全体に渡って雰囲気があり、どこで撮影しても「映え」ます(^^♪
もちろん赤穂浪士推しも忘れていませんよ~。
名残の松という仰々しい名前がついていますが、洋風と和風のコラボレーション。
和洋折衷の良さがあるね!
赤穂御崎から南西の方角には、20km先の小豆島(香川県)が大きくハッキリと見えます。
東に目をやると、阪神工業地帯の一部もうっすらと。
遊歩道は東にも続いており、ウォーキングにも適しています。
気持ちの良い海風を受けながら歩けるなんて羨ましい。
余談なんですが、遊歩道の一部には猫が多かった気がします。尾道が「猫のまち」なんて呼ばれて猫がチヤホヤされていますが、決して引けをとらないぐらい。
私は、基本的に犬派なんですが、猫科動物の生物としてのカッコ良さは認めざるを得ない!
兵庫県赤穂市:周辺の観光スポットを紹介
当日は天気も良く、目的地をたっぷりと堪能できたわけですが、これで帰るのはなんかもったいない。
Canonのレンズを新しく購入し、「写真映えする場所ないかなぁ~?」と白羽の矢が刺さったのが赤穂市。周辺もしっかりとポタリングしてみましょう。
私の自転車生活で「足」になってくれるのはロードバイク、「目」になってくれるのがカメラ。
存分に試し撮りをしてきたので、その様子と魅力を写真でお伝えしますよ~。
朝日で有名な「虫明迫門の曙」
実はめちゃくちゃ早起きしてました。自宅を朝4時30分に出発。
真っ暗な早朝でさえ、2号線はかなりの交通量。渋滞こそしていませんが、途切れることなくトラックと乗用車が流れていきます。コンビニでコーヒーと朝食を買い、私もその流れに乗ります。
外気温と暖房の気温差で、車内の窓が曇ってきた頃、最初の目的地に到着。
瀬戸内市にある「日本の朝日百選」を撮影しにきました。周りに大きな光源はなく、闇一面。星空も肉眼でハッキリ見えるような、そんな場所。
「虫明(むしあげ)迫門(せと)の曙」と呼ばれるこの場所、平安時代の和歌にも読まれた名所なんです。
瀬戸内市邑久町に位置する虫明湾から東を望めば、海と空が接する地平線から朝日が昇ってくるんです。
空は真っ赤に燃え、海も島も黄金色に染まり、その景観は荘厳そのもの。
虫明は、中世以降、瀬戸内海の「風待ちの港」として繁栄しました。
(昔の船は、一枚帆に追い風をはらみながら航行する構造であったため、強い季節風や暴風雨を避けるための港が必要だった。)
迫門(せと)という単語は「狭くなった場所」「安否・勝負などの分かれ目」を意味します。現代でも追い詰められたときに「迫門際(せとぎわ)」って言いますよね。
つまり、「虫明迫門の曙」というのは、虫明という地域の、迫門(=島に挟まれた狭い海峡)からの、曙(=明け方)の景色を指します。
平忠盛(1129年)が、あまりの美しさに「虫明の、迫門の曙、見る折ぞ、都のことも、忘られにけり」と詠ったわけですが、900年近くたった今も、その美しさは健在だと思います。
海賊討伐を任命され、都を離れた忠盛。テンション下がってたけど、ここの景色が綺麗過ぎて「うひょー!」ってなったわけですね。
私も、白い息を吐きながら「うひょー!」ってなりました。
近年では、カキの養殖が盛んで、船の艦隊のように見える黒い影が、養殖用のイカダになります。
他の海では、なかなか見る事ができない風景で、よりいっそう趣きがあるように感じます。(曙牡蠣とも呼ばれている。)
自転車乗りには、五味の市や日生の牡蠣お好み焼きが有名ですが、この場所からくる牡蠣が産地となっています。
平忠盛には、この養殖イカダを含めた上で、もう1回、和歌を詠んでもらわんといけんわ~。
太陽と地平線の位置関係から、本当は9月1日前後の1週間がベストシーズンとされていますが、冬でも十分に綺麗でした。
その証拠に、かなりの穴場で冬の早朝にも関わらず、私の他に5組のカメラマンがいらっしゃいました。
屋外とはいえ、狭い場所で密集するのは私の好むところではないので、ちょっと現場を離れます。
1時間ほど経過し、太陽が昇り切った風景がこちら。
マジックアワーのグラデーションは消えて、金色一色の海。まるで金曜ロードショーのOPの景色。
アイウェアがないと何も見えないぐらい眩しかった~(>_<)
目的地に到着してないのに朝日でお腹いっぱい。少し眠気も感じるので、このまま帰っても良いぐらいの満足感!
しかし、せっかく自転車を積んでるので、頑張ってレッツゴー。
忠臣蔵のふるさと|赤穂大石神社
虫明迫門の曙から車を走らせること1時間。赤穂大石神社にやってきました。
目的は「きらきら坂」ではあるんですが、赤穂には昔から全国的に有名な観光スポットが色々とあります。その1つがこの場所。
歴史好きな人はご存知だと思いますが、忠臣蔵で有名な赤穂浪士が奉られている神社なんですよ~。
んん~?
いつもは閑散としているのに、めちゃくちゃ人でごった返しています。人が途切れて撮影しましたが、どちゃくそ人がいます。
予定と違う人出に、ムスカ大佐の気持ちになりそう~。
神社内には、いろいろな施設があり、観光と歴史が学べます。
ただ、この時点では「なんでこんなに人が多いん?」と疑問で頭いっぱい。
播州信用金庫より奉献された火消太鼓のモニュメント。
忠臣蔵の推しが凄すぎて、若干ギャグに見えてしまいます。建築物との差がね・・・。
!!
あぁ~、なるほど!やっと人が多い理由が分かりました。
本日は討ち入りした義士を祭る日だったんですね~。319年経過しても地域に根付く行事に、その人気ぶりが伺えます。
写してないけど、本当に人が多いんですよ~。
係りの人たちも揃いの羽織を着て格好いい!
忠臣蔵の討ち入り姿で、誰もが思い浮かべる山形模様【雁木模様(がんぎもよう)】の羽織。
実は、火消装束って知ってました?(これは創作で、正確にはもっと黒っぽい装束らしい。)
赤穂浅野家は、代々消防に力を入れていました。
初代の浅野長直(あさのながなお)は防火・消火の研究に熱心で、大火の際には自らが陣頭指揮をとり、燃えている家屋の上へ飛び乗り消火したほど。まるで暴れん坊将軍のサブちゃんのポジション。
そして、消火するためのこの姿には、警察機構の意味合いも含まれていたそうです。
禁中・公家・武家の門内へ、案内なしに出入りできたため、討ち入りするには打ってつけの格好だったというわけ。
はぇ~。そりゃ、警官の格好していたら、だれも不審に思わないですよねぇ~。
お祭りのクライマックス。
地域の学生が、火消装束を身に纏い、義士としてお目見え。
参拝客の熱も一気に上がっていましたね。
浅野長直によって築かれた赤穂城跡
赤穂大石神社に隣接する赤穂城跡。
天守閣がないので、大きく広い公園といった感じ。
歴史にロマンを馳せるのが好きな人や、ウォーキングやランニング好きにオススメの場所。
塩田跡地に造られたテーマパーク|兵庫県立赤穂海浜公園
兵庫県立赤穂海浜公園にあるタテホわくわくランド。
大型の駐車場がありますが、有料の500円。(3/31までは平日は無料。)
公園内は無料で入場でき、乗りたいアトラクションに対して、料金を支払うシステム。
観覧車に乗って、赤穂市街地を望遠レンズで撮影すればよかったぁ~。駐車場代をケチちゃった・・・。
赤穂御崎周辺は歴史が学べるフォトジェニックな観光地
きらきら坂を散策して感じたことは、明確なコンセプトを持って観光地事業を行っているので、本当に雰囲気の良い場所だということ。
1時間もあれば十分に回れてしまうほどの小さいエリアですが、海外気分が存分に味わえます。
また、兵庫県の赤穂エリアは、他にも観光スポットが盛り沢山。
赤穂大石神社で歴史を学ぶも良し、赤穂海浜公園で遊ぶも良し、赤穂御崎で自然に触れ合うも良し、赤穂温泉で疲れを癒すも良し。
JR播州赤穂駅の周辺まで散策エリアを拡げれば、1日じっくり時間をかけて観光できる場所でもあります。
自転車の目的地だけでなく、ドライブやデートにもオススメなので、機会があれば行ってみてください。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
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