SNSの「映え」で人気になっているきらきら坂。
地区の方がナポリなど海外をイメージしてリノベーションした風景が、まるで日本ではないよう。兵庫県なのに地中海に来たような感覚に陥るんですよ~。
エリア自体は決して大きい部類ではありませんが、海の見える通り、タイルの階段が、観光地として目玉になっています。

Canonのレンズを新しく購入し、「写真映えする場所ないかなぁ~?」と白羽の矢が刺さったのが、赤穂市でした。
存分に試し撮りをしてきたので、その様子と魅力を写真でお伝えします。
アクセス方法|きらきら坂=赤穂御崎
きらきら坂の場所は、赤穂浪士で有名な赤穂御崎の先端部分にあります。
- その西側には、廃線を利用したサイクリンコース「片鉄ロマン街道」
- その東側には、近畿のサイクリストの聖地「淡路島(アワイチ)」
わざわざ「サイクリストがきらきら坂を目指す」ということにはならないと思いますが、自転車旅に余裕があるのならば、少し足を伸ばして来る価値はあります。
また、車で来られる方は、駐車場が小さいので訪問する時間帯には気をつけてください。
赤穂御崎公園の駐車場を利用する

まず、目指すは赤穂温泉。
赤穂温泉・赤穂御崎・きらきら坂はワンセットになっています。
車で行く場合は、無料駐車場があるので、そちらを利用しましょう。
ただし、好立地&小さめなのですぐに満車になります。
赤穂市の観光スポット:きらきら坂

駐車場からすぐに海岸沿いへ。遊歩道があるので、グルっと散策が可能。
潮の香りが風に運ばれてきて、気持ち良い~。

数分歩くと、読み方が最高に難しい伊和都比売(いわつひめ)神社の鳥居が見えてきます。
階段があり、そこを登っても、きらきら坂には行けるのでお好みで。

こちらが赤穂御崎の全容。
みなさんが写真を撮っている場所だと、海を360℃のパノラマで楽しめるんよ~。

全体像を写すために少し先に進んでいたので、赤穂御崎の入り口まで戻ってきました。
そしてココから振り返ると・・・。

お目当てのきらきら坂~♪
2021年3月に完成。工事期間は3年、工事費は1,250万円。
路面は石張り、階段の段差部分は幾何学模様のタイル張りとなり、イタリアの町並みのように美しく、落ち着いた雰囲気に生まれ変わりました。

その道沿いには、カフェやジェラートショップ、ガラス舎などが集まっています。
毎月第3日曜日には、きらきら坂周辺で地元の野菜から加工品、手作り雑貨、アクセサリーなどのお店が並ぶ、「御崎マルシェ」も開催されているとか。

細く短い路地ですが、休日になると多くの人で賑わいます。
なので、自転車で行く場合は早朝が狙い目。平日だとそこまで混んでいないかもしれませんね。

そして、タイルとは別のもう一つの目玉。
それが、路地奥に見える瀬戸内海。タイルや石張りと相まって、エーゲ海や地中海を連想させる風景です。

赤穂御崎の新しい観光名所として「日本のナポリ」を目指したとのこと。
全体に渡って雰囲気があり、どこで撮影しても「映え」ます(^^♪

もちろん赤穂浪士推しも忘れていませんよ~。
名残の松という仰々しい名前がついていますが、洋風と和風のコラボレーション。
和洋折衷の良さがあるね!

赤穂御崎から南西の方角には、20km先の小豆島(香川県)が大きくハッキリと見えます。

東に目をやると、阪神工業地帯の一部もうっすらと。

遊歩道は東にも続いており、ウォーキングにも適しています。
気持ちの良い海風を受けながら歩けるなんて羨ましい。

道中には、凄い表情の猫が階段から生えていたり・・・

眼光鋭い、黒豹が生息していたり・・・

アメリカンショートヘアの猫に命を狙われたり・・・
散々な目にあいました。しかしですよ・・・。
私は、基本的に犬派なんですが、猫科動物の生物としてのカッコ良さは認めざるを得ない!

遊歩道を散策して、スタート地点に戻ってきました。
明確なコンセプトを持って観光地事業を行っているので、本当に雰囲気の良い場所でした。
1時間もあれば十分に回れてしまうほどのエリアですが、海外気分が味わえます。
自転車の目的地だけでなく、ドライブやデートにもオススメなので、機会があれば行ってみてください。
赤穂市周辺の観光スポット

当日は天気も良く、目的地をたっぷりと堪能できたわけですが、これで帰るのはなんかもったいない。せっかく新しいレンズを購入したから「試し撮りしたい!」と周辺をポタリングしてみました。
私の自転車生活で「足」になってくれるのはロードバイク、「目」になってくれるのがカメラ。

そんな状況の中で、新たに加わったのが、Canon小三元の望遠ズームレンズ「EF70-200mm F4L IS USM」でした。
発売時期が2006年とかなり古いですが、ズームレンズらしからぬ描写性能から神レンズと言われファンが多い傑作の1つ。
重量700gと軽く、自転車で持ち歩くにも苦にならない重さだったのが購入の決め手になりました。本当は新品がかなり安く販売されていたので、衝動的に買ってしまったんですけどね(^_^;)
朝日で有名な「虫明迫門の曙」

実はめちゃくちゃ早起きしてました。自宅を朝4時30分に出発。
真っ暗な早朝でさえ、2号線はかなりの交通量。渋滞こそしていませんが、途切れることなくトラックと乗用車が流れていきます。コンビニでコーヒーと朝食を買い、私もその流れに乗ります。
外気温と暖房の気温差で、車内の窓が曇ってきた頃、最初の目的地に到着。
瀬戸内市にある「日本の朝日百選」を撮影しにきました。周りに大きな光源はなく、闇一面。星空も肉眼でハッキリ見えるような、そんな場所。

「虫明(むしあげ)迫門(せと)の曙」と呼ばれるこの場所、平安時代の和歌にも読まれた名所なんです。
瀬戸内市邑久町に位置する虫明湾から東を望めば、海と空が接する地平線から朝日が昇ってくるんです。
空は真っ赤に燃え、海も島も黄金色に染まり、その景観は荘厳そのもの。

虫明は、中世以降、瀬戸内海の「風待ちの港」として繁栄しました。
(昔の船は、一枚帆に追い風をはらみながら航行する構造であったため、強い季節風や暴風雨を避けるための港が必要だった。)
迫門(せと)という単語は「狭くなった場所」「安否・勝負などの分かれ目」を意味します。現代でも追い詰められたときに「迫門際(せとぎわ)」って言いますよね。

つまり、「虫明迫門の曙」というのは、虫明という地域の、迫門(=島に挟まれた狭い海峡)からの、曙(=明け方)の景色を指します。
平忠盛(1129年)が、あまりの美しさに「虫明の、迫門の曙、見る折ぞ、都のことも、忘られにけり」と詠ったわけですが、900年近くたった今も、その美しさは健在だと思います。
海賊討伐を任命され、都を離れた忠盛。テンション下がってたけど、ここの景色が綺麗過ぎて「うひょー!」ってなったわけですね。
私も、白い息を吐きながら「うひょー!」ってなりました。

近年では、カキの養殖が盛んで、船の艦隊のように見える黒い影が、養殖用のイカダになります。
他の海では、なかなか見る事ができない風景で、よりいっそう趣きがあるように感じます。(曙牡蠣とも呼ばれている。)
自転車乗りには、五味の市や日生の牡蠣お好み焼きが有名ですが、この場所からくる牡蠣が産地となっています。
平忠盛には、この養殖イカダを含めた上で、もう1回、和歌を詠んでもらわんといけんわ~。

太陽と地平線の位置関係から、本当は9月1日前後の1週間がベストシーズンとされていますが、冬でも十分に綺麗でした。
その証拠に、かなりの穴場で冬の早朝にも関わらず、私の他に5組のカメラマンがいらっしゃいました。

屋外とはいえ、狭い場所で密集するのは私の好むところではないので、ちょっと現場を離れます。
1時間ほど経過し、太陽が昇り切った風景がこちら。

マジックアワーのグラデーションは消えて、金色一色の海。まるで金曜ロードショーのOPの景色。
アイウェアがないと何も見えないぐらい眩しかった~(>_<)
目的地に到着してないのに朝日でお腹いっぱい。少し眠気も感じるので、このまま帰っても良いぐらいの満足感!
しかし、せっかく自転車を積んでるので、頑張ってレッツゴー。
忠臣蔵のふるさと|赤穂大石神社

虫明迫門の曙から車を走らせること1時間。赤穂大石神社にやってきました。
目的は「きらきら坂」ではあるんですが、赤穂には昔から全国的に有名な観光スポットが色々とあります。その1つがこの場所。
歴史好きな人はご存知だと思いますが、忠臣蔵で有名な赤穂浪士が奉られている神社なんですよ~。

んん~?
いつもは閑散としているのに、めちゃくちゃ人でごった返しています。人が途切れて撮影しましたが、どちゃくそ人がいます。
予定と違う人出に、ムスカ大佐の気持ちになりそう~。

神社内には、いろいろな施設があり、観光と歴史が学べます。
ただ、この時点では「なんでこんなに人が多いん?」と疑問で頭いっぱい。

播州信用金庫より奉献された火消太鼓のモニュメント。
忠臣蔵の推しが凄すぎて、若干ギャグに見えてしまいます。建築物との差がね・・・。

!!
あぁ~、なるほど!やっと人が多い理由が分かりました。
本日は討ち入りした義士を祭る日だったんですね~。319年経過しても地域に根付く行事に、その人気ぶりが伺えます。
写してないけど、本当に人が多いんですよ~。

係りの人たちも揃いの羽織を着て格好いい!
忠臣蔵の討ち入り姿で、誰もが思い浮かべる山形模様【雁木模様(がんぎもよう)】の羽織。
実は、火消装束って知ってました?(これは創作で、正確にはもっと黒っぽい装束らしい。)
赤穂浅野家は、代々消防に力を入れていました。
初代の浅野長直(あさのながなお)は防火・消火の研究に熱心で、大火の際には自らが陣頭指揮をとり、燃えている家屋の上へ飛び乗り消火したほど。まるで暴れん坊将軍のサブちゃんのポジション。
そして、消火するためのこの姿には、警察機構の意味合いも含まれていたそうです。
禁中・公家・武家の門内へ、案内なしに出入りできたため、討ち入りするには打ってつけの格好だったというわけ。
はぇ~。そりゃ、警官の格好していたら、だれも不審に思わないですよねぇ~。

お祭りのクライマックス。
地域の学生が、火消装束を身に纏い、義士としてお目見え。
参拝客の熱も一気に上がっていましたね。
浅野長直によって築かれた赤穂城跡

赤穂大石神社に隣接する赤穂城跡。
天守閣がないので、大きく広い公園といった感じ。
歴史にロマンを馳せるのが好きな人や、ウォーキングやランニング好きにオススメの場所。
塩田跡地に造られたテーマパーク|兵庫県立赤穂海浜公園

兵庫県立赤穂海浜公園にあるタテホわくわくランド。
大型の駐車場がありますが、有料の500円。(3/31までは平日は無料。)
公園内は無料で入場でき、乗りたいアトラクションに対して、料金を支払うシステム。
観覧車に乗って、赤穂市街地を望遠レンズで撮影すればよかったぁ~。駐車場代をケチちゃった・・・。
瀬戸内海の景色を一望できる赤穂御崎

赤穂御崎は、瀬戸内海国立公園の区域にも選ばれ、日本百景の一つ。
温泉街や伊和都比売(いわつひめ)神社のほか、美しい海の景色を楽しめる場所でもあります。海沿いには海岸遊歩道もあり、御崎散策も可能。
目の前に広がる海は、まさに絶景!
時間を忘れてしまうような景色に、日頃の疲れも癒されます。ここでしばらくボォ~っとすることに。
水面にキラキラひかる太陽の光が綺麗~。
次回は、きらきら坂をメインにタップリと写真をご紹介します。
そのぐらい異国情緒あふれる良い場所でした。なので、説明は割愛。
まとめ「昔は赤穂浪士、今はきらきら坂で有名」

今回はここでおしまい。
近年ではSNSで「きらきら坂」が有名になっていますが、兵庫県の赤穂は、昔から観光スポットが盛り沢山。
赤穂大石神社で歴史を学ぶも良し、赤穂海浜公園で遊ぶも良し、赤穂御崎で自然に触れ合うも良し、赤穂温泉で疲れを癒すも良し。
決して大きなエリアではありませんが、初回訪問ならば、1日じっくり時間をかけて観光できる場所でもあります。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。

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