サイクリストの聖地として名高いしまなみ海道。
美しい海岸線、橋を渡れるサイクリングコース、港町の風景など、多様な風景が観光客を楽しませてくれます。自動車での観光も可能で、車窓からシーサイドロードを楽しめるドライブルートがいくつも点在しています。
その人気ぶりは凄まじく、土日や連休ともなると多くの観光客、そしてロードバイクやレンタサイクルで溢れかえります。
地元住民ではありませんが、サラピエも月に1~3回の頻度で遠征をするほど好きな場所。
・・・なんですが、ここで問題となるのが高速道路の料金。本州側だと広島県尾道市、四国側だと愛媛県今治市がICの玄関口となるのですが、意外とお金がかかっちゃう。
往復の交通費を考えるとなかなかのお値段で「安くできないかなぁ」と色々と調べてみたのですが、凄く分かりづらい!!
理解すれば簡単なことなんですが、情報がバラけていたのでまとめてみました。
結論:しまなみ海道を安く走る2つの方法と費用の節約テクニック
①割引の1つに「ETCの休日割引」というものがあり、土日に限って適用されます。
さらにETCマイレージというシステムに登録しておけば10%のポイントが還元されます。割引金額に10%のポイントが付くので、実質的に2重の割引という計算になります。
②次に、平日を利用する場合は、平日朝夕割引を使うとかなりお得になります。
先ほどのETCマイレージに付随する通勤向けの割引プラン。使用頻度による細かい条件がありますが、条件が厳しい分だけクリアすれば休日以上に安くなりますよ~。
ちなみに、しまなみ海道に深夜割引はありません。
土日限定のETC休日割引を活用(事前登録不要)
まずは、多くの人に該当するであろう休日割引。土曜日と日曜日に加え、祝日も適用の範囲となります。週末の土日に加え、3連休などが安くなるのは嬉しいですね。
一般の高速道路なら30%の割引率ですが、しまなみ海道では53%と半額以上に値引きされるんです。
対象となる時間は、ETC車で土曜の午前0時から日曜の24時までの間に高速道路を走ること。これは、出発または到着のどちらかで高速道路に乗っていれば問題ありません。
土日ならば事前の準備も必要なく、回数を気にせず走っても大丈夫です。
条件縛りはあるが割引率の大きいETC平日朝夕割引(事前登録必要)
土日は仕事で平日がお休みという人にオススメなのが平日朝夕割引。
高速道路を使って通勤する人向けなんですが、巧く活用すれば平日でも安くなります。
ただ、携帯のプラン並みに条件の厳しい縛りがあるので、リスト化してみました。
注意して欲しいのが走行回数のカウント。
5回以上走らなければ割引になりませんので、往復なら最低でも3日分、片道なら5日分の走行が必要になってきます。
回数を気にしなければいけませんので「有給でたまたま休みがとれた人」が対象にならないのは非常に残念。
割引が適用される時間帯について、私は下記のように覚えています。
休日割引は、線のイメージ。逆に、平日朝夕割引は点のイメージで覚えておけば、とっさのときに間違えないと思います。
線(休日割引)の場合は「入る」「出る」は関係なく、時間を跨いでさえいれば割引が適用される。点(平日割引)の場合は、「入る」「出る」が重要で、適用される時間内に車の出入りが必要となります。
しまなみ海道にはETC深夜割引が存在しない
本州ではお馴染みの深夜割引。
平日・休日関係なく、深夜0時から深夜4時までに高速道路を利用すれば、30%の割引が適用される精度。私も遠方に行くときはお世話になっています。
休日縛りがないので、有給などで平日を含んで旅行するときに凄く便利なのです。
ちなみに、しまなみ海道だけでなく、瀬戸大橋、神戸淡路鳴門自動車道(明石海峡大橋)にも深夜割引は存在しません。
本州と四国を連結する3つの橋が対象外って何やってんの!JB本四高速!!
高速道路の料金差別化: ETC車と非ETC車の料金の違い
ETC割引を積極的にすれば、通行料金が大幅に削減され、経済的なのはご理解頂けたかと思います。
さて、ここからは、「しまなみ海道の高速料金の詳細」についてお伝えします。
特にETCの休日割引は、週末や祝日に旅行する際にお得に利用できます。
平日と比べて通行料金が格段に安くなるのお財布にも優しい。計画的に利用して、しまなみ海道の島々を巡ることも可能です。
ただ「ETCが安くなる」と言っても、元の高速料金を知っていなければ、「どれくらい安く」なっているかを理解できません。そのため次項からは、現金料金(非ETC車)がなぜ高いのか?を説明していきます。
なぜ非ETC車は高額料金?|現金払いの料金差の背後にあるもの
国がETCの推進を進めていることもあって、ETCを使わない現金料金(非ETC車)は非常に高くなっています。
ETCとは、高速道路における「自動料金収受システム」のことを指します。
高速道路の円滑性や混雑防止、キャッシュレス化による利便性の向上、運営管理費の削減などを目的に、日本では2001年からサービスが開始されました。
ETC車載機は、車購入時に標準装備、もしくはセットアップ料込みの1~2万円で取り付け可能。
得しかしないので、絶対に車に取り付けましょう。高速道路を頻繁に走る人には必須の装備ですし、数回の使用でも本体価格はペイできますよ~。
しまなみ海道の現金車(非ETC車)料金はいくら?
しまなみ海道の走行距離は、中間地点の大三島までは30km、ゴール地点の今治まで60kmとそんなに長くはありません。
普通の高速道路ならば1,000円前後の料金に収まりそうですが、しまなみ海道の高速料金は割高です。山陽自動車道や中国道と比べ、走行距離が短いわりには高めの価格設定です。
橋を含めた道路を7300億円という莫大な費用をかけて建造しており、維持費もかかるため仕方がないのでしょう。
どちらかと言うとフェリー料金に近い感じかな?
西瀬戸自動車道の通行料金|普通車・現金車(非ETC車)
では、実際の高速料金を見ていきましょう。上の表は「西瀬戸尾道~今治」までの区間別の料金表。
走行区間 | 軽自動車 | 普通車 |
---|---|---|
西瀬戸尾道~大三島 | ¥1,780 | ¥2,200 |
西瀬戸尾道~今治 | ¥3,980 | ¥4,920 |
片道の場合、尾道から今治の約60kmの距離で、軽自動車3,980円、普通車4,920円の料金が必要となります。往復120kmで、軽自動車7,960円、普通車9,840円となります。
1回の旅行で必要な交通費は8,000~10,000円という計算に。
サイクリストの聖地碑があり、中間地点となる大三島までの距離は30km。しまなみ海道を途中下車した場合でも往復で3,600円~4,400円必要になってきます。※島から戻るには高速道路を使うしかないので、かならず往復料金が必要。
「しまなみ海道の料金って高い!!」「こんなの気軽に利用できないよ~。」
って思ってしまいますよね~。私もそう思います。
でも、大丈夫!。
次項からこの高い高速料金を安くする方法について、順に紹介していきます。
しまなみ海道料金のお得なETC割引と休日割引
ETCを使って得する!しまなみ海道の通行料金割引方法
しまなみ海道の旅行をより経済的に楽しむ方法をご紹介します。
ETCカードを持っていると、通行料金が大幅に割引されるのですが、しまなみ海道の場合、ETC料金の割引率が非常に大きいんです。
一般の高速道路でも高速料金を安くするための方法は、ETC割引を使う方法ですよね?通常のETCを使った休日の割引率は一律で30%。
ETCを使ったら安くなるのはしまなみ海道も同じなのですが、ETC料金が半額になるぐらいの割引率なんです。
ETC割引は、平日や休日、車種によって適用条件が異なりますが、正しく活用すれば予算を大幅に節約できます。
西瀬戸自動車道の通行料金|ETC車の料金表と通行料金の比較
下記の表で、ETCの平日&休日の割引料金を比較してみました。
普通車・軽自動車「平日」のETC料金
条件:平日のしまなみ海道をETC割引で走行。
距離:尾道~今治の60km。片道料金を比較。
- 普通車:通常料金4,920円 ⇒ 2,950円(割引率40%)
- 軽自動車:通常料金3,980円 ⇒ 2,450円(割引率40%)
普通車だと片道1970円の節約に、軽自動車だと1,530円の節約になります。
普通車・軽自動車「休日」のETC料金
条件:休日のしまなみ海道をETC割引で走行。
距離:尾道~今治の60km。片道料金を比較。
- 普通車:通常料金4,920円 ⇒ 2,310円(割引率53%)
- 軽自動車:通常料金3,980円 ⇒ 1,880円(割引率53%)
普通車だと片道2,610円の節約に、軽自動車だと2,100円の節約になります。
まとめ:しまなみ海道でETCを使うと休日料金はなんと半額以下
軽自動車 | 普通車 | 割引率 | |
---|---|---|---|
現金車(非ETC) | 3,980円 | 4,920円 | 0% |
ETC車(平日料金) | 2,450円 | 2,950円 | 40% |
ETC車(休日料金) | 1,880円 | 2,310円 | 53% |
しまなみ海道のETC割引は、平日料金で40%の割引率。休日料金は驚異の53%割引となります。
一般高速道路の30%割引と比べて、この高速料金の割引率がハンパなく安いことがわかりますよね。
しまなみ海道を旅行する際、ETC割引率と休日割引の適用条件を理解することで、予算を大幅に節約できます。正確な割引率や適用条件を知り、計画的に旅行日程を組むことで、しまなみ海道の美しい景色や観光スポットを存分に楽しみながら、経済的に快適な旅を実現できます。
ETCカードの持ち主であれば、休日を利用してしまなみ海道に行くのが絶対にお得なんです!
割引を賢く活用して、浮いたお金で豪華なホテルに泊まったり、美味しいグルメを堪能したり、しまなみ海道を隅々まで楽しんでください。
そして、次からはさらに高速料金を安くお得に利用できる方法を紹介していきますよ~。
しまなみ海道の高速料金をさらに10%安くする方法
ETCを使うと、高速料金を安くできることはわかりましたが、ここからは高速料金をさらに安くする方法を紹介していきます。
具体的に言うと下記の2パターン。
- 休日割引の53%割引後から、さらに10%の割引を受ける。
- 平日割引の40%割引後から、さらに10%・30%・50%の割引を受ける。
料金が安くなる「高速道路のETCマイレージ」が凄い!
マイレージと聞くと飛行機を連想しますが、実は高速道路にもマイレージを貯める制度があるんです。
その名も「ETCマイレージサービス」!
ETCマイレージは、ETCカードを使用して支払った料金に対して一定のポイントが付与される仕組み。これらのポイントは、車の利用状況に応じて蓄積され、ポイント数に応じて高速道路の支払いに使う事ができます。
NEXCO東/中/西日本、阪神高速道路、本州四国連絡高速道路が共同で運営しており、飛行機のマイレージよりも還元率が遥かに高いんです。
ただし、注意してほしいのは事前登録が必要なこと。このETCマイレージは、高速道路を利用しただけでは貯まりません。
ということで次は、高速道路ETCマイレージの貯め方と使い方について、紹介していこうと思います。
高速道路でのETCマイレージはどのくらい貯まる?
「ETCマイレージ」は高速道路利用で発生した料金に対してポイントを貯めることができます。マイレージの還元率は、1000円に付き100ポイント(=100円)です。
飛行機のマイレージだと、1000円に対して10~30ポイントが相場。ETCマイレージがどのくらい貯めやすいか、お分かり頂けたでしょうか?
しまなみ海道の場合、普通車の通常料金4,920円が、ETC休日料金だと2,310円。
さらに2,310円の高速料金に対してマイレージの10%がポイントとして貯まるので、実質2,079円で利用していることになります。
割引率は58%という計算になりますね~。
高速道路:ETCマイレージクラブへの登録方法
2度おいしいETCマイレージですが、残念なことに、高速道路をただ単に利用しただけでは貯まりません。
あらかじめETCマイレージクラブへ登録する必要があるんです。
簡単に登録できますし、怪しい運営会社ではないので、この機に登録して、しまなみ海道や高速道路をお得に使ってみませんか?
事前登録のために用意する物は3つ
- 各社ETCカード
- 車載機管理番号がわかるもの(ETC車載器セットアップ証明書にも番号が記載)
- 車のナンバー(車検証で確認)
当日から登録が反映!ETCマイレージサービスにアクセスする
まずは公式ホームページにアクセス。
トップ画面の左に上にある「新規登録」ボタンをクリック。
新規マイレージ登録(申し込み前に)というページで注意書きを読みます。
必要な物が3つ揃っていれば、右下の「新規登録」ボタンをクリック。
新規マイレージ登録(仮登録申込)のページでは、メールアドレスを入力して仮登録を済ませます。
画像認証に表示される文字を入力して「次へ」をクリック。
あとは、必要事項に記入して終了。
後日、ETCマイレージサービス事務局から、アクセスに必要なパスワードが送られてきます。それまではHPへのアクセスは不可ですが、申込が完了した時点で割引の対象になっているのでご安心を。
その日から高速道路を走ってもマイレージは還元されます。
とっても簡単ですよね。
たったこれだけ手順を踏むだけで、しまなみ海道の料金だけでなく、ほかの高速道路の利用料金も安くなるんです。正直、今まで損してたぁ~と思いましたね。
高速道路で貯まったマイレージポイントの使い方は?
この高速道路のマイレージで貯まったポイントは、貯まったポイントによって還元されるお金が異なるので注意が必要です。
各地域の高速道路で差がありますが、基本的には、以下のようなポイント還元額になります。
必要ポイント | 交換単位 |
---|---|
1000ポイント | 500円分 |
3000ポイント | 2500円分 |
5000ポイント | 5000円分 |
- 1000ポイントたまった段階で、ポイントを交換すると500円分
- 5000ポイントたまった段階で、ポイントを交換すると5000円分
つまり、「いつでも同率で交換ではなく」上限の5000ポイントを貯めてから交換したほうが換金率100%というわけなんです。
高速道路の料金としては50,000円必要になりますが、頻繁に走る人ならすぐに貯まる金額かと思います。
高速道路のマイレージポイントを自動で還元するサービス
マイレージ会員の登録をするときに、ポイント自動還元サービスを「希望」しておくと、所定のポイントが貯まった段階で、自動的に高速料金を値引きしてくれるので便利。
登録も設定から変更可能です。
まとめ:しまなみ海道の高速料金はETC割引とマイレージで安くなる
しまなみ海道のETC割引率と休日割引の適用条件について
それでは、「しまなみ海道の高い高速料金を安くする方法」のまとめです。
しまなみ海道の料金を安くするためには、ETCカードが利用したETC割引が必須となります。
ETC使用の時間帯によって割引が適用
- 現金車(非ETC車)に比べ、しまなみ海道の料金は平日40%、休日53%も割引になる。
- 使用に伴う事前登録は必要ない。
- 深夜割引はないので要注意。
ETC使用の頻度によって割引が適用
- 使用に伴い、事前登録が必要。
- 平日を更に安くするためには平日朝夕割を活用すると良い。
- 平日朝夕割は縛りが多いので、条件が自分に合っているか要注意。
ETCマイレージサービスに登録すれば、利用料金の10%が還元
ETC割引は全国的に使ったいる人が多いかと思いますが、意外と知られていないETCのマイレージサービス。道路公団が提供する車のマイレージポイントです。
全日、終日にわたり高速道路を利用すれば、10円につき1ポイントの付与があります。貯まったポイントは高速料金の割引に利用できます。
ただし、マイレージサービスに事前登録しておかなければ利用不可なのと、ポイントの還元率がちがうことには注意が必要です。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
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