こんにちは、サラピエです。
東日本や九州の人には、あまり馴染みがないかと思いますが、本州と四国を繋ぐ大きな橋は3つ存在します。
東側から、兵庫~徳島の明石海峡大橋、岡山~香川の瀬戸大橋、広島~愛媛のしまなみ海道(西瀬戸自動車道)、いずれも高速道路であり、四国の物流を支える重要な交通網として機能しています。
ロードバイクや自転車に乗る人にとっては、しまなみ海道や明石海峡大橋(淡路ジェノバライン)は身近な存在だと思います。その理由は、それぞれのエリアにサイクリストの聖地となるサイクリングコースがあるから。
さて、最後に残ったの瀬戸大橋はいかがでしょうか?
3つの中で一番巨大で一番長い(ギネス級)にも関わらず、有名な観光地がないことから閑古鳥が鳴いている状態。
ただ、私は昔から好きなコースなので、今回は瀬戸大橋の魅力を伝えるべく、自転車で走った様子をご紹介します。
児島は「国産ジーンズ発祥の地」「ジーンズの聖地」
瀬戸大橋エリアを走ろうと思ったときに、輪行や車載のスタート地点にして欲しいが児島駅(こじまえき)。
玄関口となるロータリーには不思議な光景が広がり、観光客を驚かせています。
それはジーンズが吊るされているから!
天日干ししているわけでも、キルラキルの敵が来襲したわけでも、悪さをしてお仕置きで吊るされているわけでもありません。
この”ジーンズのオブジェ”にはちゃんと理由があります。
児島という街は400年以上前から”繊維のまち”として発展してきました。干拓された土地は米作に不向きで、代わりに木綿が栽培された事に端を発します。
木綿の栽培とともに発達した木綿の織りや縫製技術を産業の基盤として、今では”ジーンズの聖地”として街おこしをしている最中なんです。ライバルは広島だとか🤔
日本で初めて国産デニムをつくったのは児島
アメリカの作業着として生まれたジーンズ。
繊維のまちとして発展してきた児島が、ターニングポイントを向かえる出来事がありました。
1965年に日本初の国産デニムがこの地で誕生したことから「国産ジーンズ発祥の地」と言われるようになったんです。
毎年、春と秋には「せんいのまち児島フェスティバル」が開催され、多くの人で賑わいます。会場が何ヵ所か用意され、普段は高いデニムを安く買えるのでめちゃくちゃ人気!
40の専門店が軒を連ねるジーンズストリート
そんな児島に、いま、新しい観光スポットが誕生しています。
南北400mの通りに、地元ジーンズメーカーのショップが連なり、オリジナリティーあふれる品々が揃う商店街。その名もジーンズストリート!
パンツだけでなく、シャツやジャケット、中にはデニム生地のマスクなんかもありましたよ~。汗が凄いことになりそうだけど、個人的にはサイクルジャージを作って欲しい!
ストリート周辺には、サイクリストにも立ち寄って欲しい観光スポットがあるので、ちょっと撮影してくる~。
児島駅からジーンズストリートまでは、北西に進むこと約1.1km。
瀬戸大橋を目指してサイクリングするには、若干逆走になってしまいますが、たいした距離ではないので、わざわざにでも行くことをオススメします。
ほら~、こんな景色なかなか見られないでしょ~。
発展途上国の洗濯物を干している風景にも見えなくもないですが、これはれっきとしたアート!
左から三番目の絡んでいるジーンズが気になるわぁ~。
ファッションに詳しい方なら、ビッグジョン、児島ジーンズ、桃太郎ジーンズあたりを聞いたことがあるかもしれませんね~。
写真は桃太郎ジーンズのマスコットキャラですが、名前はありません。”桃ちゃん”や”桃太郎くん”と呼ばれていますが、どう見ても金太郎・・・。
それにちょっと、ダサ・・・、いやこれがお洒落なんだ!
「特にジーンズに興味がない!」って人でも、通りにあるポケットパーク(味野第4公園)は絶対に行って欲しい場所。
なぜなら、目的地を示すオブジェがあるから!
”SHIMANAMI”とか”BIWAKO”とか”BE KOBE”とか走りに行く目的になるじゃないですか~。
”KOJIMA SEANS STREET”もコレクションに加えちゃいましょう。
こちらは公衆トイレ。
トリックアートが施されていて、今にもロードバイクが踏みつぶされそう。
ウォールマリアが巨人に突破されたんやね~。
ストリートの距離は400m。
ショッピングをしなければ、愛車の写真撮影をしても10分程度。
国指定重要文化財の旧野崎家住宅
ジーンズストリートとセットで訪れたいのは、江戸時代に製塩業で一代を築いた「野﨑家」旧宅。
塩業歴史館もあり、入館料大人500円、小中学生300円。
約3,000坪の敷地には、主屋群と6棟の土蔵が建ち並び、庭のあちこちに茶室が見られるなど、当時の豪商の勢いを伺わせます。
塩田に関する資料や歴史なども学べ、特に珍しいのが塩づくり体験でした。無料なのですが予約が必要なので、観光で訪れる場合は気を付けてください。
旧野崎家住宅のほうは、国指定重要文化財。
敷地には枯山水の庭園があり、5月下旬~6月上旬には鮮やかなサツキが庭中に咲き誇ります。
それを見るために猫ちゃんも、自分専用の抜け道を作っていますね~。
余談ですが、この辺りには「○○島」という地名が多いんですが、なぜだか分かります?
もともとこのあたりは海で、瀬戸内海に浮かぶ島々だったんです。江戸時代、藩主の命により埋め立てられた名残が、地名として今も残っているわけ。「児島(こじま)」ももちろんそう。
重機が無い頃に、川の流れを変えたり、土地を埋め立てたり、想像を絶するほどの労力😳
昔の人って本当に凄い!!
まだ、カメラを始めてない頃に来ましたが、昔ながらの塩の作り方などを勉強できるので、十分に見応えあり。昔ながらの家屋にタイムスリップをしたような気分にもなれますしね~。
さて、ここから本格的にサイクリングを開始しましょう。
廃線を利用した自転車道:風の道
廃線を利用したサイクリングコースは、備前市の片鉄ロマン街道が有名ですが、児島にも小規模ながら存在します。
通称:風の道。
旧下津井電鉄の軌道敷の跡地を利用しており、児島~下津井間の6.3kmが歩行者・自転車道になっています。
1990年に地元住民から惜しまれる中で、開通以来77年の歴史を閉じることになりました。
サイクリングコースとしては6kmと非常に短いですが、近隣のエリアを観光しながらグルっとまわると15kmほどになるので、初心者にオススメ。
鷲羽山ハイランドや鷲羽山展望台を目指せば、アップダウンが多いコースとして設定もできるので、中級者や上級者も満足できるかと思います。
児島(こじま)駅跡
”風の道”の起点となる旧児島駅跡。これが割と見つけ辛かった・・・。
街に同化しているし、あんまりアピールしていないので、久々に行くと迷子になっちゃいましたよ~。
でも、大丈夫。
初めて来る人は、”天満屋ハピーマート児島店”を目安にしましょう。
西側30m先ぐらいにあります。
昔は、駅舎内が公開されていて、誰でも入れるようになっていましたが、残念なことに閉鎖。今はシャッターが閉められています。
広島のしまなみ海道ならば、もっとうまく運用して、県外のサイクリストや観光客を呼び込んでいたと思うな~。
とりあえずソフトクリームを売っておけば良かったのに~。
本来ならば、緑のネットがある部分からスタートしますが、脇の一般道を通り抜け、風の道に合流。
さぁ、ここからやっとサイクリングスタート!
砂利道なのがちょっと残念。砂でロードバイクが結構汚れるんですよねぇ💦
と言っても、お散歩コースも兼ねており利用者が多いので、あまりスピードは出せません。
昔の電鉄の名残が残っています。
77年+30年経過ってことは、100年以上前の鉄柱ってことになるのかな?
思いを馳せながら走りましょうや~。
道の脇は、地元住民の花壇となっており、季節ごとのお花が咲いています。
スピードを出さないポタリングにはちょうどいい。
歩行者・自転車道と言っても完全に分離されているわけではなく、交差点では左右の道と繋がっています。
自転車や車が来るので気を付けてください。
備前赤崎(びぜんあかさき)駅跡
「次はぁ~、びぃぜぇん~あぁかぁざぁきぃ~、びぃぜぇん~あぁかぁざぁきぃ~。」
鷲羽山や下津井に向けて、南下していきます。
1.1km進んだところに、昔の駅看板が残っていました。これは片鉄ロマン街道にもあるヤツですね~。
むふむふ、風の道には合計7つの看板が存在するらしい。
なので、これをコンプするっ!ここで2つめね。
スピードは出せないですが、走りやすいことは走りやすい。
奥の山に見える観覧車が鷲羽山ハイランドになります。
途中には4車線の車道があるので、ちょっと迂回して横断歩道を渡ります。
陸橋や地下道を作ってほしいけど、費用対効果を考えたら無理でしょうな~。
阿津(あつ)駅跡
分離帯の車道をすすむこと600m。次の駅看板を発見!
「駅の区間が、都会並みに短くない?」
とも思ったのですが、もともと地元住民の足として開通された鉄道ならば、駅が多くあるほうが便利ですよねぇ。
ここから、少しだけ傾斜が出てき始めます。
砂利道は終わり、舗装区間。
気持ち良く走れる直線が好きなのですが、実はトンネルやカーブも好きなんです。 トンネルを抜けた景色、カーブを曲がった景色、どんな景色があるのかと思うとワクワクするんですよねぇ。
たまに引き返すタイミングを逃して、真っ暗な道を走るハメになるんですけど💦
宇野線の架橋の下をくぐります。
おっ、瀬戸大橋を渡るマリンライナーがちょうど走ってくれました。香川に輪行に行こうと思うとこれを使うしかありません。
スタート地点の児島駅を利用します。
琴海(きんかい)駅跡
坂を上ること1.2km。琴海駅跡に到着。
勾配は3%も無いと思うので、ロードバイクならば軽々と登れるでしょう。
鉄柱が雑木林に飲み込まれてしまっています。ちゃんと手入れしないと朽ちちゃうよ~。
このあたりは、鬱蒼としているので羽虫大量発生区間・・・。
左手には児島ボートレース場があり、それを抜けると瀬戸内が姿を現します。
鷲羽山(わしゅうざん)駅跡
さらに風の道を登っていくと、5つ目の駅看板のある鷲羽山に到着。
トイレとベンチが設置されていて、瀬戸大橋も一望できます。
ここからは、観光のためのルートが分岐。
色々と候補があります。エリアは狭いので全部行っちゃうのが理想。
鷲羽山の展望台に徒歩で行く場合は、ここから遊歩道があります。
第一展望台の山頂までは600m、第二展望台のレストハウスまでは1,000m、歩くことになります。
SPD-SLだと厳しいルート。
自転車を担いでいく事はオススメしません。
道が荒れていますし、急勾配なので転倒する危険が高い!
さすがの私も自転車を押しながらでも行ったことはありません。
もし余裕があれば、展望台からの夜景も見て欲しい。
香川の街の灯りや、瀬戸大橋を間近にみることが出来るので迫力があります。
ただ、街灯が1つもないので、日が落ちると真っ暗。歩きやすい靴とライトは必須です。
前半のまとめ:児島駅⇒ジーンズストリート⇒風の道⇒鷲羽山
ここまでは前半部分。児島駅から風の道(鷲羽山)までのサイクリングの様子でした。
100km以上を走るローディーには物足りない距離ですが、今や30度を超える猛暑日が続いています。
外にいるだけで汗が噴き出て、体力を消耗する時期なので、のんびりマッタリのサイクリングもいいもんですよ~。
後半は、下津井エリア・鷲羽山展望台・鷲羽山ハイランドの様子をご紹介します。
鷲羽山にある3つの観光スポット
”風の道”旧鷲羽山駅跡からは、3つの観光エリアがあります。
と言っても、どれも距離は離れていませんので、全部巡ることをオススメします。距離は20kmも走らないかな~。
個人的に優先度が高いのは鷲羽山展望台!
普通に景色が良いし、なによりレストハウスにソフトクリームが売ってるのだぁ!
季節は本格的な夏を迎え、アップダウンの多いコース。となれば冷たいアイスを食べるしかないじゃん!
風の道を進むと、交差点にでます。
- ①左折して坂を下れば、海外線を走り鷲羽山展望台へ。
- ②直進すれば、砂利道を走り下津井エリアへ。
- ③短い距離だが急勾配を登り鷲羽山ハイランドへ。
もし、全部を効率よく回りたい場合は、③⇒②⇒①と行けば無駄のないルートになるかと思います。
①香川までが一望できる鷲羽山展望台
少し時系列が前後しますが、道を左折して鷲羽山展望台を目指しましょう。
折角登った坂をダウンヒルするはもったいないですが、これも絶景のためだぁ~!!
ビューーーーーーン💨
少し下ると右手に、車が5台ほど停止できる駐車スペースを発見。瀬戸大橋のモニュメントがあるので、撮影しましょう。
瀬戸大橋のたもとにある田土浦公園
さらに下っていくとT字路に差し掛かります。直進すると展望台へ行けるのですが、いったん右折してみませんか?
一番低いところまで下ってしまいますが、行く価値はあり。
なんたって、瀬戸大橋の真下にある海際の公園があるんですよ~。
小栗旬さん・星野源さん主演の映画『罪の声』のロケ地でもある田土浦(たづちのうら)公園。
ロケ地をアピールする物は一切なく、周りにいるのは釣り人ばかり。
どうやらここは釣り人の聖地らしい。
ロケーションは良いにも関わらず地元民しかいません。「商売下手かっ!」っていつも思うんですよねぇ~。
駐車場は約30台、公衆トイレ、自動販売機があります。売店などはありませんが、それでもいい。
橋の真下からは、ダイナミックな景色が広がり、見応えがあります。
数十分おきに、橋の内部を走る電車の音がまた心地いい。
瀬戸内海特有の”多島海と山に挟まれた”このエリア。
景色の変化が穏やかなので、どこからでも綺麗。
展望台を目指して海岸線を走る
田土浦公園から来た道を戻り、海岸線を走ります。
ここがね~、思っていたよりもアップダウンが多いんですよ。
「海沿い、岬、展望台に至る道」というのは総じて高低差のあるルートになりますが、ここも例外ではありません。ただ、勾配10%を超えるようなドギツイ坂ではなく、程よくアップダウンの連続。
木々の間からは、瀬戸内ブルーの海が、チラホラと見れ隠れします。
交通量は少ないのですが、路肩が狭く車がスピードを出しているので気を付けて。
岬の先端には、鷲羽山下電(しもでん)ホテルがあり、旧下津井電鉄の車両が展示されています。
年季の入ったホテルですが、目の前にビーチを備えているため、夏の海水浴シーズンは賑わっています。
渋川や沙美と違ってなので、のんびり落ち着きたい人にはいいかも。
目的地に到着
スタート地点から約3km。目的地の鷲羽山展望台に到着。
ここを左折します。
直進するとボートレース児島を横切り、市街地へと戻ります。
バス45台乗用車366台が停められる無料の大型駐車場。公衆トイレと自販機の設置あり。
自転車をここに停めて、第一展望台と第二展望台に歩いて登ります。
第一のほうが頂上になり少し歩きますが、その分景色はGOOD。第二のほうにはレストハウスがあり売店でソフトクリームやお土産が販売されていますよ~。
展望台からは、どこからでも瀬戸大橋がよく見えます。
海がひらけていて、橋がとにかく巨大。
なんたって香川県までの20kmを、人工物で繋げているんですから、人類の技術に驚嘆させられます。
完成してから30年以上経過していますが、当時の最先端技術が詰め込まれており、工事費は1.3兆円!
本州から四国まで列車に乗って移動することができる唯一の手段、それがマリンライナー。
瀬戸内海を列車で渡るなんて、絶対気持ち良いに決まってる!
幼少期に何度が乗ったことはありますが、輪行で乗ったことはないので、チャレンジしたいなぁ。四国一周とか。
橋をつなげて、車と電車を通すだけでもすごいのに、大型タンカーが通過できるよう橋も高く設計されています。たしか海面からの高さは65m。
第一展望台の頂上にある鍾秀峰(しょうしゅうほう)。
標高は133mと決して高くはありませんが、遮るものがないので360度パノラマを堪能できます。
鷲羽山は夕陽百選(夕日100選)にも選ばれているので、平日でもマジックアワーを撮影しているカラメマンが多し。
タコが名物!下津井は北前船で栄えた港町
瀬戸大橋のパノラマを堪能したあとは、来た道を戻り下津井(しもつい)にいきましょう。
スタート地点まで戻らずとも田土浦公園まで戻り直進すればOK。
というのも”風の道”の「東下津井駅跡&下津井駅跡」は、道が整備されてない荒れた砂利道なんですよ~。
よっぽどの理由がない限り、走るようなものではありません。
公園を抜け数百メートル走るとすぐに下津井漁港。
港町で育ったわけではありませんが、小さい頃から海は身近な存在だったので、ノスタルジックな気分に浸ってしまう。
潮の香り、桟橋の軋む音、ウミネコの鳴き声、路地の野良猫、そういった物が幼少期と関連付けられて、過ぎ去りし夏の思い出として、ふと脳裏に思い浮かぶんですよ~。
あの頃は良かった、夏休みが長かったから~😂
そんな、おセンチな気分になりつつも、しっかりとノルマはこなすわけで。
片膝をついて、瀬戸大橋をバックに記念撮影。
大学院時代の知人が、このブログを見てくれているのですが、彼は生まれも育ちも都会なので「こういう状況」が非常にうらやましいとのこと。
なんたって、車道、貸し切りだもんねっ!
食事も出来る「むかし下津井回船問屋」
路を進めると、右手に白壁となまこ壁の建物が見えてきます。
大人になってからでも歴史を学べるむかし下津井回船問屋。資料の展示や地元特産物の販売所、食事処もあります。
覚えています?教科書で赤字になっていた北前船や廻船問屋ってヤツを?
それがここのキーワード。
回船問屋を現代風に言うならば「最新の物流手段を備えた総合商社」。
下津井にも、北前船との交易を通じて莫大な財産を築いた商家があり、要約は下記の通り。
北前船は、米俵を千石分(150t相当)を積載できることから、千石船とも呼ばれていたようで。
サイクリング中はピンとこなかったんですが、よくよく考えると肥料の数量がとんでもないことになってません?
1隻あたりニシン粕150t × 83艘の船団 = 12,450tの肥料
東京タワーが4,000tと言われているので、この数字がいかに莫大な数量か分かりますね~。
街中でよく見かける2tトラックなら、なんと6,000台分!
「はぇ~、瀬戸大橋を造った先端技術も凄いけど、やっぱり昔の人も凄い!!」
なんて事を考えながら、昔の造船技術と航海技術にロマンを馳せていると、お腹空いてきたなぁ~。
私のお腹は、いま、何腹だ?
下津井の元祖たこ料理
瀬戸内海は、外洋と接していないため大量の漁獲量があるわけではありません。
そのため、昔から名物とされてきたのが「ままかり(魚の酢漬け)」と「たこ料理」。
下津井沖で水揚げされるタコは「下津井ダコ」として有名。「一年のうち、おいしくない時期は3日しかない」と言われるほど・・・。ほんまかいなっ!?
昼間は穴に入って隠れているタコの習慣を利用し、早朝から昼にかけてタコ壷を仕掛け、午後から蛸壺を引き上げます。
そんなタコを食べさてくれるのが、保乃家(やすのや)。
今はコース料理(5,000~7,000円)のみの提供。決して安くはありませんが、目の前で新鮮なタコを捌いてくれます。
タコから始まり、タコに終わる、タコのフルコース!
目の前の海で獲れたマダコは、程よい歯ごたえと、ほんのり甘い身。
噛めば噛むほど旨味が増してきてたまりません。タコ飯も絶品です。
たこ好きには自信をもってオススメできる店ですが、飛び込みだと店が閉まっている可能性もあるので、事前に予約しておきましょう。(※現在は単品の提供なし)
食後は腹ごなしで海沿いをサイクリング
タコを堪能した後は、下津井をポタリング。
西に進んでも行き止まり。
何かあるわけではないけど、走っていて気持ちの良い海岸線が続く。
ついついペダルを回しちゃうんですよね~。
瀬戸大橋の展望スポットは東側に集中しているため、西からは珍しい1枚。
防波堤にあたる波の音を聞きながら、しばし、香川を見つめます。
右手のこんもりした山が讃岐富士。スカッと晴れていれば、壁のように高い四国山脈も見えます。
サラピエの冒険、下津井編はこれで終わり。
この先は物理的に道が終わるので、強制終了。来た道を戻ります。
たこ料理を食べた保乃家の裏側に細い路地があり、下津井の町並み保存地区となっています。
「たけはら町並み保存地区」や「美観地区」が好きな人は、ここもきっと気に入ると思う。
最新技術が惜しみなく投入された瀬戸大橋、どこか懐かしさを感じる港町。
新旧2つが織りなす情景があるだけでも、走りに来る価値があると思いませんか?
鷲羽山ハイランドと瀬戸大橋架橋記念公園
さて、スタート地点の旧鷲羽山駅跡に戻ってきました。
残すは鷲羽山ハイランドなのですが、このルートは自転車だと優先度の低いコースです。
遊園地で遊ぶならば、ブラジル人の本場サンバを見れるのでオススメ。
車で鷲羽山ハイランドに来る場合は、多くの人が見る景色。
1日通して色んな場所から見ていますが、夕日に照らされる瀬戸大橋は文句なしに美しい。
西側にある鷲羽山展望台だと夕日が逆光となり、橋が黒く写ってしまいます。
夕日に照らされる瀬戸大橋を撮影するならば、鷲羽山ハイランド側からのほうが美しいですね~。
ちなみに、瀬戸大橋架橋記念公園という、なんか凄そうな場所があるのですが、期待してはいけません。
明石海峡大橋や来島海峡大橋と違い、景色の悪い公園で売店も何もありません。
唯一、鷲羽山ハイランドの全容が見れるぐらい。
「どうして、こんな場所に公園をつくった!?」と津川雅彦風に言わざるをえない!
というわけで児島駅に戻ります。
お昼前に出発しましたが、行ったり来たりしてると、時間はあっという間でした。
わざわざ、これを撮るためだけに、駅に来た。
ここから自走して帰りまーす。
まとめ:鷲羽山展望台⇒下津井⇒鷲羽山ハイランド
前編・後編に渡ってご紹介した瀬戸大橋シリーズ。
橋自体を自転車で走ったりサイクリングすることはできませんが、付近にはおすすめの観光スポットが盛り沢山。
- 児島市街地(ジーンズストリートと野崎家旧宅)
- 廃線を利用した6.3kmの自転車道”風の道”
- 瀬戸大橋を一望する大本命、鷲羽山展望台
- 今はたこ料理が有名、北前船で栄えた港町の下津井
- 「サンバのリズムを知っているかい?」鷲羽山ハイランド
絶景あり、グルメあり、ヒルクライムあり、で初心者から上級者まで走っていて楽しいコースだと思います。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
コメント
はじめまして。ZEROと言います。
カッコイイロードバイクですね
もうずっと前ですけど、
茶屋町から自転車道を走って
下津井にタコめし食べに行ったことがあります(^^)
ZEROさん、コメントありがとうございます。
有名なサイクリングコースではなりませんが、
海と橋が見れて良い場所だと思います。