【5度の値上げで価格1.5倍?】シマノパーツの値上げラッシュ|自転車の部品がヤバイ

サイクルパーツ

今、シマノ製品がかつてないほど高騰し、入手困難になっているのをご存知ですか?

コンポーネントやスモールパーツの販売価格が、ざっくり言って1.3倍~1.5倍。それに連動する形で中古市場の在庫は争奪戦になり、相場もかなり上昇しています。

要するに、需要と供給のバランスが崩れ、自転車パーツを買うには時期が悪すぎるんです。ヤバイ状況過ぎて語彙が「ヤバイ」しか出てこないぐらいヤバイです。

そんな中、物欲が刺激され「欲しい欲しい病」にかかってしまったサラピエのお話です。私も相当にヤバイよね~。

サラピエ
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サラピエ(@sarapie)です。

コンポーネント検討の第2弾。

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フレームセットのコンポ―ネントを検討する

昨年、入手したフレームセット。

これを組み上げるためには、サドルやハンドルというパーツとは別にコンポーネントと呼ばれる、自転車を動かすための部品(変速系、駆動系)をセッティングしなければなりません。

「コンポネーントって何?」という人は下記をご覧になってください。

【シマノのコンポーネント】グレードの種類と一覧と価格|デュラかアルテか105か

重量×剛性×変速性能=値段となり、それぞれ特徴があります。

シマノのグループセットの販売価格は、ミドルグレードで6万円、ハイエンドモデルならば20万円~、という予算感です。

・・・いや・・・でした。

シマノの価格|昔の常識・予算・相場はもう時代遅れ

私のメインバイクには2017年リリースのアルテグラR8000を使用しております。

それ以降、物欲が刺激されることがなく、コンポーネント類には全く興味がありませんでした。つまり、化石のような相場観のままだったんです。

アルテグラのグループが7万円前後で購入可能

特に最近、買い物をしてない人はまだこのイメージを持ってるんじゃないでしょうか?

これは海外通販を利用したときの価格で、あまりに国内と海外での価格差がありすぎて、2018年12月シマノにより規制されました。

これに関しては、しょうがない部分があるので受け入れるしかありませんし、国内メーカーを応援するなら、国内の販売価格になんら異論はないし納得。

しかし、もうそういう次元のお話ではありません。

あれ?シマノパーツの価格に異変を感じる

フレームに使うコンポは、迷う事なく決まりました。

ちょっと良いフレームなので、取り付けるのはシマノのデュラエース!最新の12速ではなく、機械式の11速(R9100)でした。

2016年リリースと古いながらも、性能に見劣りはなく最高峰、重量も2,050gと軽量。価格も約20万円と私のお財布事情でも、なんとか頑張ったら購入できるお値段。いや、痛いけどね。

「清水の舞台から飛び降りる覚悟はできた!」「あとはポチるだけじゃー」と意気込んでみたものの、新品の在庫がない。

あれ~・・・・?

「2022年秋ごろには30%オフで売られていたの見たんだけどなぁ~」とググってみると。

「え~、なんで~・・・」

生産終了品になってました(´;ω;`)

Amazonでセールになっていたのは、最終の在庫処分だったんでしょうなぁ。5万の製品だと、3.5万円。逃したデュラエースは大きかった・・・。

さぁ、ここからがサラピエの戦い。

無いと分かると欲しくなる困った物欲ちゃん。ちょっと「惜しい」と思っていた20万円が途端に安く感じます。今頃、購入品のレビューを出来てたら、どんだけ幸せだったことか・・・。

ヤフオクとメルカリで新品・未使用品を探す

市場に新品在庫がないとなると、利用を考えるのが中古販売店か個人売買。

といってもは中古品をできるなら避けたいというのが本音。

  • 記載されている内容が本当かどうか分からない。
  • 何人目のオーナーか分からない。
  • 以前の持ち主がどのような使い方をしているか分からない。
  • 偽物がある。(シマノ製品だとクリートやチェーン)
  • トラブルにあっても保証されない。

特に個人売買の場合、出品者が実際より良いように説明したり、写真写りを良くしたりしているので、いまいち信用できません。なによりその記載内容を証明する手段ないというのがね~。

中古品を買うならば、中古販売店のバイチャリやサイクリーを利用したほうがまだマシかなと。責任の所在がきちんと明確にされる安心感はあります。

けどねぇ、やっぱり中古店にも在庫がないんすよ~。

だから、しょうがなく回転の早いヤフオクやメルカリ、ラクマやペイペイフリマをチェック。私が欲しいのは元箱つきの「新品」「未使用品」の状態。予算は定価をMAXとしましょう。

しかしですなぁ、予想はしていましたが、探せど探せど、条件に合う物がないんですよ~。

検索結果に表示されるのは、プレ値のついた高い高い相場の物ばかり

STIなんか定価6.3万円の物が8万円とか10万円よ・・・。つい数か月前までは、実売で5万円、最終セール3.5万でたたき売りされていたのに・・・。

R9100シリーズをコツコツ探すルーティンが日課になったある日のこと、18万円で条件にあうグループセットを発見。電光石火の早さで入札して取引成立!

ワクワクした気持ちと解放感、安堵の気持ちで支払いをしようとしたものの、出品者都合で削除されましたわ・・・。

後々に単品売りで再出品、プレ値に変更されてました。価値に気づいてしまったとしても、取引成立後に「そりゃねぇよ~とっつぁん~」😭

ココで糸がプツンと切れて「もう中古でもいっか」みたな心境になってしまいました。

今までの文書は、色々と調べて、当時を思い返しながら書き起こしたもの。

実際には「あれ~?おかしいなぁ?こんなに高かかったっけ?そもそも物がないなぁ~」という違和感だけを感じていました。

シマノは「自転車界のインテル」の異名を持つ超高収益企業

シマノ製品の値上げラッシュまとめ

もし、ロードバイクや自転車パーツを今、探されている方は状況の理解が必要です。

まず空前絶後の異常事態にあることを理解して「欲しい or 欲しくない」「買わない or 買えない」の判断をしなければなりません。

今までの常識だと、値上げするとなかなか値下げできないため、値上げ行為は慎重を期し、限界まで自社努力で吸収するのものでした。

しかし、世界がコロナ渦となった2019年12月以降、需要と供給のバランスが崩れたのは明白な事実。部品不足により完成車の納車が1~2年という状況が未だに続いています。

戦争による影響を更に受けて経済活動はダブルパンチ。シマノも例外ではなく、もはや年の恒例行事・・・いや、季節の挨拶のごとくの頻度で、値上げを繰り返してきました。

※実は、コロナ前にもこそっと3回の値上げを実施しちゃってます。

値上げ実施日値上げ幅
2018年5月・7月5%×2回
2019年5月5%
2020年5月地獄の始まり20%
2021年5月・7月5%×2回
2022年5月15%~20%
2023年1月平均30%、最大50%

でも、やっぱり、2020年以降が異常な事態

段階的な値上げ、対象となる製品もまばらなので、一概には言えませんが、105のグループセットの値段がアルテグラ並みになったイメージです。

また、2023年になってからの3割値上げもマジでヤバイ。ヤバ過ぎて、語彙もヤバイしか出てきません。

つまり、今、シマノ製品・・・というよりかは「金額的に大きな物を買う」にはタイミングが悪すぎる。

純利益1350億円と好調なシマノ

コロナ渦の中、昨年からは世界情勢の煽りを受け円安。

5回の値上げで「さぞかしシマノ経営も厳しいんだろうなぁ・・・」って思うでしょ?だからユーザーとしても断腸の思いで、値上げを受け入れるしかないと思うじゃん?

でも、シマノの経営自体はめっちゃ順調。2022年の純利益は1,350億円(11%増)。売上高ではなく純粋な利益です。

国産メーカーが順調なのは非常に喜ばしいことです。

もちろん、自転車部門だけでなく釣り部門の活動、為替による資産の増加、投資などの複合的要因もあるでしょう。世界をマーケットにしているので円安で輸出が好調なのも要因の1つでしょう。コロナ渦でアウトドア需要が追い風なのも知ってますよ。

わかる・・・わかるよ。いち国民として、いち社会人として、シマノの企業活動が成功しているのは普通に嬉しい。

しかしですよ、ロードバイク、自転車のユーザーとしては、何かモヤっとしません?私はモヤモヤするっ!

5回の超絶値上げを断行しておいて「めっちゃ儲かってますわぁ~」って状況でしょ?そんなん言われたら、こちとら敵いませんなぁ~。(大阪弁)

自転車業界の世界市場|シェア1位のポジション

  • 1位 シマノ 5.2%
  • 2位 GIANT(ジャイアント) 4.2%
  • 3位 アクセルグループ 2.9%

そのむちゃな動きを可能にしているのが、世界的シェア1位という不動のポジション

世界全体の自転車市場は大雑把に6.5兆円の規模。(毎年7%の成長が見込まれている。)そのうちの5%なので大体3,300億円がシマノの経済活動の賜物になります。

自転車部品のシェア85%だけでなく、変速機付き自転車は70%の世界シェアを握っており、競合メーカーを大きく引き離しています。

普及価格帯でも日本・アメリカ・ヨーロッパで売られる自転車のほぼすべてにシマノの部品が使われており、自転車の中枢部品を一手に担っています。

このような状況から、パソコンのCPU最大手である「インテル」に例えて、「自転車界のインテル」と呼ばれているのはあまりに有名です。

要するにコンポ3大メーカーなんて言われたりしますが、部品ではシマノの独占状態。自転車市場でも、業界のドンとしての影響力は想像力に難くないです。(つまり、トップが値上げに動くと、他社も右にならえする。)

まさに異世界転生したかのような無双っぷり。値上げなんて「俺、何かしちゃいました?」ぐらいの軽い感覚ってもんよ。

シマノの影に隠れてますが、実はGIANTもめちゃくちゃ凄い!

OEM製造は語るまでもなく、自社開発している製品の幅が広すぎて、コンポ以外は全て揃っちゃくぐらい。ウェアに、パーツに、ホイールに、何でもござれ。

そのうち「コンポーネントもリリースする」じゃないかという勢い。というよりして欲しい。

まとめ:新品パーツを購入するには時期が悪い

コロナ渦以降、5度の値上げを敢行してきたシマノ

もちろん昨今の社会情勢を鑑みて「しょうがない」と納得できる部分もあります。これはなにも自転車業界だけではなく、全ての業界に通ずる部分があるので耐え忍ぶ時期であると・・・。

しかし、いちユーザーからすると、「冗談じゃない」と思うのもまた正直な気持ち。

シマノパーツは1.3~1.5倍に大幅な値上がりをしており、単品買いだろうが完成車だろうが値段が異常に上がってます。

アルミのロードバイクだと、フル105の完成車が12~13万円でしたが、コロナ渦以降は17~18万円となっています。

【欲しい時が買い時】なんて言葉はありますが、今は【物を買うには時期が悪い】という結論に至りました。

次回からは、あんだけ嫌がってた中古パーツ探しの旅の始まり始まり。

それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。

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コメント

  1. あおりん より:

    とにかく値上げですね。エスケープも今や8万位しますもんね。
    シマノも値上げからの工場の火事からの速値上げ、コロナ値上げ、戦争値上げ、フレーム関係も、フォークがとにかく手に入らなかぅたり、水害で工場がとまってるとか、とある工場閉鎖で頼んでもいつ入ってくるか分からないとか。。。9100も探しても9200優先のためか、手に入りませんしね。ついこの間10sから11sデビューの型落ち満足組ですが、中古市場も儲かってるみたいで価格が落ちませんもんね。中高生達も自転車始めにくくなってしまいましたねー。ロードバイク行けたのが、クロスバイクからしか買えない親御さんもいるんじゃないかと。需要は高まるも、売るものが無い自転車屋さんが気の毒です。。。

    • サラピエ サラピエ より:

      コメントありがとうございます。

      何もかもが高くなっており、ユーザーとしては厳しい状況が続きそうです。

      価格もそうですが、納期も異常で半年や1年待ちが続いているのは早く解決してほしいですね~。

  2. たかにい より:

    値上げが仕方がないくらい、品薄ですね。
    ディスクブレーキのローターがデュラ以外メーカー在庫無しとか、BBやケーブルもとか、とにかくシマノ新工場完成までパーツが完成車にまわる分で精一杯!
    消耗品がなければ走れないので、チームでもSRAMや中国メーカーコンポに乗り換える人が出て来ています。

    • サラピエ サラピエ より:

      コメントありがとうございます。

      供給と需要のバランスが崩れちゃってますもんねぇ。

      ある意味、競合他社からしたらシェアを獲るチャンスなのかも(汗)

  3. おとなのおもちゃや より:

    パーツを注文しにジャイアントストアに行った時、クロスバイクのコンポがシマノではなくマイクロシフトなのを見た時品不足を実感しました。自分の様にいじるのも好きな人間はこれからは「SENSAH」でいくか?と思ってしまったりもしますw 何にせよまず安定供給される事を願っております。

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