「リアディレイラー(後輪の変速機)の調子が悪い・・・。」シフターを操作しても反応が悪いし、なんかチリチリと異音がする。
購入後から、しばらく自転車に乗っていると誰しもが経験したことがあるかと。
ですが、それは別に部品が破損しているわけではありません。
たいていの場合は、インナーケーブルが張力で伸びていたり、アウターケーブルとパーツの接合部分が縮んだり、「ワイヤーの伸び」に起因していることがほとんどです。
初期伸びとして、購入店で調整(無料)してもらえますし、自身でも簡単に直せます。
【この記事で分かること】
- リアディレイラーの初期伸びはアジャスターで調整
- ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク、自転車全般に共通する内容。
ワイヤーの伸びはケーブルアジャスターで調整するだけ
普通に乗っていて変速の不調が起きた場合は、伸びた分だけワイヤー張り直しさえすれば問題解消されることがほとんです。
特別な工具や知識は必要なく、リアディレラーのケーブルアジャスターを少し回すだけ。
強いて言えば、メンテナンススタンドがあると便利です。
出先やライド中のドラブル時には、自転車を逆さにすることで対応は可能。
シマノが推奨するディレイラーの調整方法
さて、今回ご紹介する方法はシマノが推奨するもの。
変速機を購入したら付属してくる説明書に記載されています。
基本に忠実に調整するだけ。
裏技なんてありませんし、素人だろうがプロのメカニックだろうが、やることは同じ。
今回はアルテグラの機械式11速(R8000シリーズ)で解説を行います。
トップ側から2段目に変速する
まずは、リアのシフターを操作してトップ側から2段目にする。
トップ側というのは、ペダルを漕いだときに一番重たいギア。スプロケで一番小さいギアです。
この位置にしてワイヤーの張りを調整。
リアのSTIレバーを遊び分だけ操作
その次に、リアのシフトレバーを内側に倒し込みます。
変速せずにレバーが倒れ込む「遊び分だけ」ですよ~。
「カチッ」と音がしてしまったら3段目に変速してしまっているので、リリースレバーで2段目に戻してください。
クランクを回転させ音鳴りを確認する
シフティングレバーを遊び分だけ操作(保持)した状態で、クランクを回転させます。
このときにチェーンが3段目に擦れて、カリカリと音鳴りがするように調整。
チェーンが2段目の位置にありながら、3段目に接触する状態がベストセッティングというわけ。
ワイヤーの張り具合の調整を繰り返す
後は、チェーンの音に集中しながら、クランクを回すのとケーブルアジャスターの微調整を繰り返します。
問題なく調整できたら、ここで作業は終わり。
お疲れ様でした。
ケーブルアジャスターの役割
ちょっとここでケーブルアジャスターの役割を説明しますね。
その名の通り、ケーブルをアジャスト(調整)する役割のパーツです。
シフトケーブルとリアディレイラーを繋ぐ部分がネジになっているので、回転することによって伸びたり縮んだりします。
【時計回り】⇒ネジが縮む⇒ケーブルが緩くなる⇒変速機がギアのトップ側に移動
【反時計回り】⇒ネジが伸びる⇒ワイヤーが張る⇒変速機がギアのロー側に移動
変速機やアウターケーブルを交換する際には、アジャスターを最大限締めてから、ケーブルを固定するようにしましょう。
ワイヤーの伸びや転倒後の調整と対処
ここからはサラピエのお話。
私はレース設計のロードバイクに乗り、決戦ホイールと呼ばれるホイールを装着しております。
しかし、速さを競うレースイベントやエンデューロに出ることはなく、四季折々の景色を求めてまったりライドを楽しむのが好き。
なのに、なぜこんなロードバイクに乗っているかって?それは単純にカッコいいからだぁ!
その愛車の構図を増やすために、カーボンバイクにも使えるキックスタンドを使用しちゃってるぐらい。
壁や手すりに立てかけずとも、ロードバイクを主役に写真を撮れるので、凄くお気に入りなのですが、よくあるトラブル。
それが転倒・・・。
カーボンのロードバイク、風の影響を受けやすいディープホイール、軽量のスタンド。
ビューっと悪戯な風が横から吹き付けると・・・
あっーーーーー!!!
愛車が地面に叩きつけられるシーンは何十回と見てます。たぶん日本記録保持者じゃないかなぁ~?
そういうときに起きるのが変速機の不調なんですよ~(´;ω;`)
ケーブルアジャスターを1/4回転させるだけで解決
転倒後は、トップからローまでしっかりと変速するかを確認をします。
問題ないときもありますが、今回は変速がワンテンポ遅れてモタつくようになりました。
カチャ、カラカラカラ、カコンって感じ。
一番重たいギアと一番軽いギアにはしっかりと入りますので、ハンガーや変速機自体が曲がったわけではなさそう・・・。
というわけで、ワイヤーの張りを調整してみます。
さきほどの調整方法を実践しながら、音鳴りする部分を探ります。
カラカラカラ・・・・・。
うんっ!ちょうどいい感じ!
アジャスターの出っ張りが6時の方向にありましたが3時の位置に。
約1/4ぐらいを反時計回りしたたけで、変速のモタつきが解消しました。
カチャ、カコンって感じ。
もう本当に微調整で全然違う!
ワイヤーの張りだけで変速機を調整できないケース
ディレイラーハンガーが曲がった?
上記の方法で解決しない場合、考えられる原因は2つ。
転倒や落車で変速機を強く打ち付けてしまった時に疑われるのが、このディレイラーハンガーと呼ばれるパーツ。
ディレイラー自体が壊れないように衝撃を逃がすのが役割で、柔らかく曲がりやすくなっています。
全体が内側にズレるわけですから、どんなに調整してもうまくいかないことがほとんど。プロショップに行って修正(1度のみ)をしてもらうか、ハンガー自体を交換しましょう。
ハンガーの部品代は1,000~2,000円ほど。ショップに交換を依頼すると工賃プラスで、4,000円ぐらいの出費になります。
よくあることなので、私は自分で3回交換済み。また、ハンガーの予備を2つ持っています。
適当に可動範囲のボルトを調整してしまった
私がビギナーの頃に最初にやった失敗がこれ。
「ディレイアーになんか調整する箇所があるからイジってみよう」と知識がないのに触ってしまいました。
このトップとローの調整ボルトは、ディレイラーの取り付け時以外には基本的に触らないです。ボルトが勝手に緩むということも、考えにくいです。
もし稼働範囲がズレてしまったら、手順に乗っ取り、再調整する必要があります。
まとめ:変速機の微調整はディレイラーのアジャスターで行う
最後に、本記事の要点をまとめました。
- 日常的な微調整であれば、ワイヤーの張り具合の調整をするだけで十分。
- チェーンをトップから2段目にセット。リアのシフターを遊び分だけ押し込みクランクを回す。チェーンの音鳴りがするまで、ケーブルアジャスターを微調整。
- もし、それでも解決できない場合は、稼働範囲が狂っているか、ハンガーの曲がりを疑う。
- ワイヤーの初期伸び、
- リアディレイラーの交換
- スプロケの交換、
- ホイールの交換、
- 転倒や落車など、
変速機能に違和感を感じた時点で、今回の方法を試してみてください。
走行の快適性に直結する重要なパーツなので、変速機とシフターがしっかり連動するよう調整しましょう
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
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