こんにちは、サラピエです。
自転車趣味の中で、わりとポピュラーなトラブルであり、実は簡単なのに難しいと思われているメンテナンス、それがリアディレイラーの調整。
「変速がうまくいかない」「ローにはいらない」「トップに入らない」「チリチリと異音がする」など問題は様々。
「大変だぁ!購入店に急げ!」となる前に、ちょっと自分で調整してみませんか?シマノのマニュアル通りにすれば、驚くほど不調が解決できるはず!
あるポイントさえ押さえれば、リアディレイラーの調整って複雑そうに見えて実はシンプルなんですよ。
ぐへへ~、サラピエが手取り足取り、そのポイント教えたるでぇ~。
ロードバイクのリアディレイラー|RD-R8000
自転車のチェーンを外したほうが調整しやすい
メンテナンスが巧い方は省略したりしますが、チェーンを取り外したほうが視覚的にやりやすいので、面倒でも私はチェーンを抜き取って作業します。
急がば回れの精神。
スプロケのメンテナンスの時にも申し上げましたが、複雑そうに見えても、ポイントさえ押さえていればめちゃくちゃ簡単。
そのために、絶対に守るルールがこちら。
変速機はアルテグラのR8000のショートケージ
ちなみに、私が使用しているのは、シマノのRD-R8000。アルテグラという上から2番目のコンポーネント。
使用するスプロケットの大きさによって「SS」「GS」と種類が分かれています。
現在、私はスプロケ30Tを使用しているので、リアディレイラーのショートケージ(SS)の作業風景になります。
それでは、実際に作業をしていきましょう。
一緒にやっていきますから、不安にならなくていいですからね~。
トップとローのガイドプーリー位置合わせ
手順① ネジを回してトップ側の稼働範囲を決める
物理的に外側(トップ側)に動く範囲を決めます。
2ヵ所あるストロークアジャストボルトの上側(H)で調整。矢印の色の方向に回すことによってプーリーが移動。時計回しで内側、反時計回しで外側になります。
トップ側は、ガイドプーリーの歯先が、トップギアの「外側」と一直線になるようストロークアジャストボルトを回してください。
写真ではトップギアの中心になっているので、少しだけ調整。
こんな感じ。気持ち外側になっていると思います。
ステップ1でやる事はこんだけ。触る箇所と動きを理解すれば、簡単ではないでしょうか?
基本これの繰り返しです。
手順② ネジを回してロー側の稼働範囲を決める
今度は内側(ロー側)に動く範囲を決めます。シフトチェンジして写真の位置にしてください。
「あ~、やっぱりなぁ。」
ローギアになかなかギアチェンジしない理由は、位置がズレていたからなんですね~(;^ω^)
先ほど調整したボルトの下にある、ストロークアジャストボルトの下側(L)で調整。
私は内側に寄せたいので、今回は時計周り。
上のボルトが外側(H)用、下のボルトが内側(L)用。
ガイドプーリーの歯先と、ローギアの歯先の「中心」が一直線になるようにします。
重要:必ず中心同士で、合わせてください!
もし、内側寄りに調整してしまった場合、状況によってはギアチェンジの時にチェーンがホイールに落ち込みます。
想像してみてください。走行中にそういう事態になると・・・・。
ホイールの破損だけで済めばラッキーですが、だいたいフレームも破損することに・・・。
カーボンならオシャカよ。オワタ\(^o^)/
ディレイラーの外側内側の物理的な移動幅の設定はこれで終わり。
変速機(シフト)のインデックス調整
手順③ シフトワイヤーの張りで全体の変速具合を整える
シフトチェンジして、トップ側から2段目の位置になるようセットしてください。
画像のようにチェーンラインが歪んでいるのはNG。これが垂直になるように調整していきます。
私はチェーンを取り付けてしまいましたが、無い方がやり易いです。
撮影の順番間違えちゃったの。
シフター側のアジャストバレル(赤〇)と呼ばれるツマミを回してワイヤーの張り具合を微調整します。
ガイドプーリーの歯先が、トップから2段目の「外側」のラインと垂直になるようにしてくだい。
あとは、チェーンとスプロケの摩擦音を確認しながら、最終の微調整。腕の良いプロショップならば、ここで本当に気持ちの良い仕上がりにしてくれます。
ですが、初めて自身でチャレンジした方ならば、突き詰めなくとも、全てのギアチェンジを確認できれば次のステップに進んでOK。
インナー×トップという組み合わせはほとんど使わないので、ちゃんと変速していれば少々の音鳴りも問題なし。
もし、調整を追い込みたいという方はコチラを参考にしてください。
Bテンションアジャストボルトによる調整
手順④ ボルトを回してスプロケとプーリーの隙間をあける
このボルトを調整して、スプロケットとガイドプーリーの幅を調整。
×幅が狭すぎる ⇒ チェーンがスムーズに回転しない。
×幅が広すぎる ⇒ ギアチェンジがモタつくようになる。
詳しくはコチラの記事を参考にしてください。
画像だと、スプロケットとプーリーの幅が狭すぎます。
ボルトを調整して幅を広くしました。クランクを逆回転させてゴロゴロしなければOK。
これにて、リアディレイラーの調整は全て終了。
お疲れ様でした!
プロに調整してもらわないと取り返しのつかない事になると思いがちですが、いざチャレンジすると簡単ではなかったですか?
ステップ①② :変速機が、物理的に動く幅を制限する。
ステップ③ :決めた幅の中で、全体が綺麗に変速するよう調整する。
ステップ④ :チェーンが、負荷なく回転するよう適正な隙間に調整する。
マニュアル通りにすればワイヤー調整は簡単
高級なスポーツ自転車を購入した後、必ず起こるリアディレイラーの不調。今回はその解決方法をご紹介しました。
リアディレイラーの調整に関しては、4ステップ。
「それぞれのステップで使用するボルトは1ヵ所のみ」これさえ理解していれば、難しいと思っていた作業の難易度がグッと下がるかと思います。
購入する道具に関しても、高い物はないので、1度プロショップに依頼する工賃で元はとれますよ~。
仕組みが分かれば、出先でのトラブルにも対応できますので、ぜひチャレンジしてみてください。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
コメント
手順② ネジを回してロー側の稼働範囲を決める の写真の矢印が間違えていますよ。逆です。シマノ説明書で確認しました。
やあまん様
ご指摘頂きありがとうございます。
自身では気がつかなかったので助かりました。