しまなみ海道に浮かぶ6つめの島、大島。
ブルーラインの中では1番四国(愛媛県)に近い島。今治市から車や自転車でアクセスしやすく、離島独特の雰囲気というよりかは本州に近い感じがします。
また、能島村上家の本拠地が置かれたことから「海賊ゆかりの島」とされ、村上海賊ミュージアムがあるほか、来島海峡大橋や今治市街の夜景などが望める亀老山展望公園が整備されています。
今回は大島を自転車でサイクリングするためのモデルコースとして、観光とグルメをご案内します。
ロードバイクやレンタサイクルで、しまなみ海道を走るときの参考にしてみてください。
▼1つ前の島の様子はこちら▼
大島はしまなみ海道6つめの島
激しい潮流に囲まれた「海賊ゆかりの島」
村上海賊(または村上水軍)の本拠地があった島。
「海賊」と呼称されるとイメージが悪いですが、行っていたことは自警団のようなこと。村上海賊がいたらこそ、多くの船が急流を安全に航海できていたようです。
まぁ、貰う物はしっかりと貰っていたようですが・・・😅その辺の歴史は村上海賊ミュージアムで学べます。
大島周辺では、急流や渦潮を体験できる潮流クルーズが人気でもあるんですよ~。
しまなみ随一の絶景スポット「亀老山展望公園」
ヒルクライムでしんどい思いはしないといけませんが、大島には来島海峡を一望できる亀老山展望公園があります。
読み方は「きろうさん」。
天気の良い日には眼下に広がる瀬戸内海に感動するはず!また朝日や夕日のスポットとしても有名です。
走行距離13.6km!坂が多いコース
尾道から今治を目指し約50kmという距離を走ってきました。
今までの5島は海岸線を走ることが多かったですが、大島は島の中央部を縦断するコースとなります。
走行距離は13.6km。決して長くない距離ですが、ゴールを目前にして大きな坂道が2つあるんですよ~。
ロードバイクやトレーニングしている人ならば問題ないでしょうが、鬼門となるのがレンタサイクル。
普段、自転車に乗らない人達にとっては山場となるので、準備と気合いを入れて臨んでください!
大島に上陸!サイクリングスタート
愛媛の県道49号線に合流
島の紹介が終わったところで、実際にロードバイクでサイクリングしていきましょう。
橋のスロープを下りてきて、一般道である県道49号線に合流。
大島循環線とも言い、島をグルッと一周できますが、我々はブルーラインに沿って右折。
伯方・大島大橋に別れを告げスタート!
ここからでも伯方島のしまなみ造船が見えます。
大三島、伯方島は観光無しならば短い距離でしたが、大島のコースは手ごわいですよ~。
県道49号線に合流してからは、約2kmの海岸線を走ります。
どの島もそうだったのですが、海の透明感が凄いのなんの。
瀬戸内海って外洋に接してないので、どちらかというと濁ったイメージなんですが、ここらは潮の満ち引きが激しいからなんでしょうか、とても綺麗です。
満潮や干潮の時間帯ならば、ダイナミックな光景が見れますよ~。
場所に寄っては渦潮になっていたり、潮のスピードを感じられるので、海に慣れてない人だとビックリするかも。
村上海賊が勢力を拡大した理由には、この急流が関係しています。
その渦潮を見学するための観覧船もあります。
どのぐらい渦が凄いかというと、船のエンジンを停めると・・・。
この船体が回転するぐらいの力が働いています!
いや~、海が綺麗で潮の流れが凄いから、撮影ばっかりして先に全然進めません。
でも、山中に入ると見どころがなくなるので、ちょうどいいかも。
先ほどの観覧船は、対岸にある能島水軍という食事処が運航しているクルーズになります。
写真奥に小さく写っていますが、残念なことにブルーラインを外れないといけません。
国道317号線を右折
海岸線を走るルートもここで終わり。
交差点を右折して、今治に続く国道317号線に合流します。
さぁ、ここからが「緩い坂⇒峠⇒峠」の始まり!
地獄の入口でえぃ!!
ルート外の観光:村上海賊ミュージアム&能島水軍
ちなみにですが、国道に合流せずに直進すると外周コースに行けます。
分岐から1.3km走ると村上海賊ミュージアムがあるので、観光スポットとしておすすめ。
村上海賊の歴史を学べます。
入館料も310円と良心的な価格設定。それもそのはず、ここは今治市が運営しているからなんですよ~。
そして、その目の前にはレストラン「能島水軍」。
新鮮な海鮮が食べられるだけでなく、潮流クルーズも運行していて、受付と乗り口があるんです。
さて時を少し戻して、国道に合流して緩やかな勾配を登ってきました。
右手にあるのが大島北IC。車載で大島観光をする場合に利用したりします。
うぅ~、坂ってなんでこんなに辛いんだ~。
来島海峡大橋の入口まではあと9km。道の駅|よしうみいきいき館まで7.2km。
頑張って登ろうぜ~。
はぁ・・・はぁ・・・・私はねぇ~・・・・。
坂が嫌いなんですよ~・・・・。
富士スバルラインを登っていたり、渋峠を登っていたり、乗鞍エコーライン&乗鞍スカイラインを登っていたりするけど、嫌いなもんは嫌いなんじゃー!!
ツツジは綺麗ですが、今はそれどころじゃない・・・・。
一番軽いギアでクルクルとペダルを回します。
1つめの坂道:宮窪峠
よっしゃ~!!一つ目の坂道終わりっ!
距離は約1km、標高100mほどの高さだと思います。
休憩するためのベンチや、バイクラックがあるので、体力に自信がない人は一休みしましょ~。
私?
もちろんっ!めっちゃっ!休んだっ!
あ~・・・
折角登ったのに~・・・
また下るなんて~・・・
でも、風が気持ち良い~♪
一生、下り坂ならいいのに~♫
坂を下り終わると、バラ公園の案内(右折)が出てきます。
大島の観光スポットの1つですが、規定コースのブルーラインは直進となっています。
始めての方なら直進。
何度も来ている人は右折するのがオススメ。
ルート外の観光:よしうみバラ公園
さきほどの道を右折した場合は、大島の観光スポットの1つよしうみバラ公園に行けます。
無料の公園ですが、時期になると広い敷地内のバラが咲くんですよ。
有料のばらミュージアムや薔薇の直売所などもあります。
そして、サイクリストには嬉しいお知らせが2つ。
1つは薔薇味のソフトクリームが食べられること。
サイクリング中のソフトクリームは何個食べてもいいのだ~。
そして、2つめが坂を1つ迂回できること。
このまま外周ルートを走れば、距離は変わらずに坂道を回避できます。
亀老山展望公園
道を直進して、しばらくするとT字があり、直進と左折の分岐になります。
ブルーラインは直進ですが、左折すると絶景スポットの亀老山展望公園(きろうさん)に行けます。
標高307m、ヒルクラムの距離4km、勾配は5~10%、キツイコースですが、頂上からの展望は格別。
体力と時間に余裕があるなば、チャレンジしてみてください。
「行きたくはないけど、どんな物が見てみたい」という人は騙されたと思って次のリンク先を開いて欲しい!
ほんとに絶景!あなたが考える3倍は絶景だから!
大島南ICの坂道も登り終えました~。大島での坂はこれでやっと終わり。
ルートを知らなければ「何個続くねん!」と思うでしょうが、大きな坂道は2つと覚えておきましょう。
そして、もうすでに来島海峡大橋が見えています。
あ~・・・風が気持ち良い~♪
一生、下り坂ならいいのに~♫
あれ?これなんかデジャブだわ~。
道の駅|よしうみいきき館
突き当りの道を右折すれば、道の駅があります。
目玉となるのは七輪で食べる海鮮BBQ。その他に、潮流クルーズ体験、レンタサイクルなどがあります。
もちろんレストランやソフトクリームがあるので、ここで休憩してもいいかも。
大島と今治を結ぶ来島海峡大橋
しまなみ海道最後の橋(今治起点だと最初)
道の駅の近くに、橋への入口があります。
愛媛県の尾道を出発して約65km。目的地となるサンライズ糸山まであともう少し。
このスロープを登り切って、橋を渡ればゴールです。
スロープの距離は勾配3%距離1.3km。
序盤はあんなに楽だった3%が、今やズッシリ重たく足に響きます。
「日帰り往復を考えると気が重たくなるぜ~」って思いません?
ただ、そんな気持ちを払拭してくれるのが来島海峡大橋。
しまなみ海道のクライマックスと言っても過言でない絶景スポットなんです!
高さ78m!直線4km!天空のサイクリングコース
全国には色々なサイクリングコースがあり、私も数多く走ってきましたが、ここの気持ち良さは他じゃなかなか味わえません。
海面からの高さは78m、直線距離にして4km!
「サイクリストの聖地」と呼ばれたり、「サイクリストが訪れたい場所」ランキング1位だったり、人気の理由がここにある!
馬島に降りるエレベーター・トイレ・休憩所がある
橋があまりに巨大すぎるため、途中には2ヵ所の休憩所やトイレなんかもあります。
急いで行くにはもったいないので、景色を眺めたり、写真撮影したり、体を休めたりしましょう。
そして、トイレのある場所には橋専用のエレベーターがあり馬島に降りられます。
小さい島なのですが、「GLAMPROOK しまなみ」という宿泊施設があり、グランピングやホテル泊が可能。
ちょっとお値段は高いですが、目の前には砂浜と来島海峡大橋があり、都会の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。
ゴールのサンライズ糸山に到着
橋を渡り切ると、スロープがあり、標識に沿って下ると目的に到着。
尾道からの距離は70km、登った坂道の合計は500mになりました。
サンライズ糸山は今治側の拠点となるサイクリングターミナルなんですが、ゴールの証に撮影しないといけないものが1つあります。
それが「SHIMANAMI」モニュメント。
最近建設された物で、サンライズ糸山の第2駐車場にあります。
今ではサイクリストの聖地碑と同じく人気を博しています。
大島サイクリングコースを走ってみて
広島の尾道から愛媛の今治を目指し70kmを走破しました。お疲れ様でした。
ロードバイクが趣味の人ならばほどよい疲れ。レンタサイクルで自転車は初めてという人は疲労困憊だと思います。
その原因の1つが坂道!片道だけで約500m分の高さを登ります。
絶景と人気に隠れていますが、しまなみ海道って意外としんどいサイクリングコースなんですよね~。
大島はアップダウンが激しく、観光地やグルメを楽しもうと思うとブルーラインを外れないといけません。
コース沿いには道の駅しかないので「村上海賊ミュージアム」「亀老山展望公園」「よしうみバラ公園」を観光する場合は、時間的余裕を設けましょう。
またサンライズ糸山まで走ったあとは「折り返す or 今治観光」の2択になるのですが、ここで戻るとちょっともったい!
折角なので、今治観光をしたほうがより一層、しまなみ海道を楽しめます。
6回に渡ってモデルコースを紹介しましたが、みなさんの参考になれば幸いです。
それでは今回はこれにておしまい。
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