ロードバイクのポジショニングの中でもハンドルの高さ調整は、気軽かつ簡単に出来る部分です。
この作業は、ヘッドパーツの調整も兼ねることになるため、ヘッド部にガタが確認できるような場合も、下記と同様の作業をすれば、問題解決につながります。
自転車に慣れてくるとサドル調整やシートポスト調整と一緒に、ポジションを変更したくなるはずなので自分で行えるようにしましょう~。
ハンドルの高さはステムを入れ替えて調整する
いきなりですが、作業後の写真を見てください。
一番高いポジションから、一番引くポジションへ変更。数値にすると35mm(3.5m)低くなったことになります。
乗る目的によって、ポジションと調整幅は千差万別。
まずは、ヘッドスペーサーの入れ替えで、ハンドルの高さを微調整する方法を実践していきますね~。
ハンドル位置を高めにすると、上半身がアップライトになり、首回りのストレスは軽減される。
一方で、上半身の体重をペダルに乗せにくくなるため、積極的なペダリングには不向き。
反対に、ストイックに攻める走りをしたいのなら、ハンドル位置を低めにセットする。
上半身の体重がしっかりとペダルに乗るため、高速を維持しやすくなる。
ハンドル調整に使う自転車用工具
作業に必要な工具は、六角レンチのみ。主に4mmか5mmを使うことになるでしょう。
あとは最後の締め付けのときに、トルクレンチがあれば便利かも。
「六角レンチ?トルクレンチ?」という方は、こちらを参考にしてください。
トップキャップのボルトを外す
ステム根元のトップキャップ部分にあるボルトを緩めて外す。
この部分のボルトは、締め付けトルクは高くないのですぐに緩むでしょう。
画像は、4mmの六角レンチを使用していますが、主流は5mmのはず。
クロスバイクも5mmを使用していました。
トップキャップを外す
前工程でボルトを外すと、トップキャップが外れる。
もし、高さ調整をしていてキャップ下にスペーサーが入っている場合は、それも一緒に抜きます。
クランプボルトを緩める
ステムを固定しているクランプボルトを、上下2本とも緩める。
ただし、一気に1本を緩めるのではなく、必ず交互に緩めていきましょう。
はい、いっちに~、いっちに~。
ボルトがユルユルになったら、この工程は終わり。取り外す必要は無いですからねぇ。
ステムをコラムから引き抜く
クランプボルトを緩めると、このようにステムを引く抜くことが可能。
ケーブルの長さやステムの締まり具合によっては、少しキツい場合もあるので、コラムの傾きに沿って慎重に引き抜いてください。
これで、ハンドルをフレームから分離させられました。
自転車の前に立ち、両太ももで前輪を挟むと作業がしやすいです。
ステム下のスペーサーも外す
ステムの下に入っているヘッドスペーサー(コラムスペーサー)を引き抜いくことができます。
このスペーサーをステムの下に何枚入れるかによって、高さの調節が可能なんです。
今回は解説記事なので、全部抜きました。
スぺ―サーの素材にはカーボンやアルミがあり、それぞれの厚さが違う。
順序に決まりはありませんが、一番高さがある物をフレーム側にしたほうが美しい気がします。
ハンドルを任意の位置に下げてみる
ステム下のスペーサーを全て取り去ると、このようにハンドルの固定位置が低くなる。
くぅ~、これ、プロのロードバイクでよく見るポジションじゃん・・・。カッコいい・・・。
ただ、プロを真似る必要はないので、体格や柔軟性に合った分だけスペーサーを入れましょう。
余ったスペーサーはステム上に移動
使わなかった分のスぺ―サーは、ステムの装着する。
このとき必ず、コラムよりスペーサーの位置が高くなるようにしてください。
コラムの上部がコンニチハしています。
トップキャップを装着
トップキャップを装着して、ボルトを締める。
この締め具合でヘッドパーツのガタつきを取っています。
目安は手応えが出てから1/8回転ほど増し締めする程度。
自転車のハンドルをまっすぐ調整
フレームにまたがり、上から見て、前輪とハンドルバーが直角になるよう調整。
個人的には、ここが一番神経質になっちゃう。左右がズレた状態で走行した場合、フォームの乱れから、体調不良や肩こりの原因になったりします。
自身が思う以上に、体って繊細よ~。
ステムをトルクレンチで固定して完了
ステムのクランプボルトを締めて固定する。
上下2本のボルトが同じトルクで締まっていることが重要なので、カーボンパーツではありませんがトルクレンチを使います。
走行中の安全を確保するために、しっかりと増し締めを意識してください。
あとは、前ブレーキを握って、車体を前後に揺すってガタガタしないか確認。
ハンドルを左右にふって、ハンドリングが重くなければ、調整完了です。
お疲れ様でした。
トップキャップの締め付け順に注意
冒頭に申しましたように今回の作業の中で一番重要な工程。
それが【トップキャップの締め付け】です。
サラピエの失敗談だと、台座となるスターファングルナットを引っこ抜いたことがあります💦
クロスバイクを購入したての頃に、手順を逆に作業してしまいました。
クランプボルトを締めた後にトップキャップを取り付けるのですが、いつまでたってもハンドルはユルユル。(サイドが固定されているから、上から押さえ付けられない)
なのに、どんどんキャップは回転、どんどん六角レンチも回転。
続けると「メリメリメリメリ、ポロッ」って感じにスターファングルナットが取れました。
あっーーー!!!
順序を間違えるとコラム内にあるボルト受け具を必ず壊すことを覚えておいてください。
ちなみに、失敗しても下記のパーツと工具で修理できるので、そんなに深刻にならなくて大丈夫です。
自転車のハンドルを調整する方法まとめ
ロードバイクやクロスバイクって5mmや10mmの調整で、「他人のバイクか?」って思うほど劇的に乗り味が変わります。
何度も言いますが、トップキャップを締める順番さえ守れば、めちゃくちゃ簡単な調整です。
あとはハンドルがまっすぐになるようにだけ気をつけてください。
慣れれば、ものの数分で終わる調整ですので、自身にあった高さを試してみてください。
それでは、今回はここまで。
最後までブログを読んでくださり、ありがとうございました。
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